日本工業経済新聞社(茨城)
2017/11/23
【茨城】シンプルな新庁舎を/支所は簡易施設で/第2回桜川市新庁舎建設検討委員会
桜川市の新庁舎建設検討委員会(委員長・吉田勉常磐大学准教授)は21日、第2回会合を同市役所大和庁舎大会議室で開催した。庁舎機能を1カ所に集約する「本庁舎方式」を念頭に検討を進めており、なるべく費用を抑えるため、新庁舎はシンプルかつ実務的で使いやすい施設とし、地域ごとの支所は10人前後の簡易的な施設を設置する方針を確認した。また、各委員からコンセプト案などが提示され、次回の会合までにまとめる。
冒頭、吉田委員長が「第1回ではおおまかな方向性を出せた。今回はその方向性に基づき、より深みのある議論をお願いできれば」と期待を寄せた。
現在の大和、岩瀬、真壁の3庁舎では老朽化が進行しているほか、耐震性能の不足、防災拠点機能の不足、分庁舎方式による庁舎機能の分散といった問題が起きている。耐震対策、防災拠点の整備、行政運営の合理化などを推進するため、新庁舎建設を検討している。
委員会では、本庁舎方式について、高齢者の利便性の確保、行政と住民の関係性の維持、身近な施設としての安心感などから、各地区にも支所を設置する方針を確認。この際、現庁舎を支所として利用する場合、大和新庁舎と岩瀬第2庁舎(北棟)はそのまま使用できるのに対し、真壁庁舎は耐震性能が不足していることから改修などが必要とした。
新庁舎では、委員から「費用を抑えたほうが良い」との意見があり、基本的にシンプルで使いやすい施設を整備していく方針。また、高齢者や身体障害者の利便性を図るため、エレベーターを設置する考え。
コンセプト案では、「環境や景観にマッチした施設」「福祉関係にも優しい施設」「頑丈な防災拠点」などの意見が出され、次回までにまとめる。
また、財源に利用する計画の合併特例債について、新庁舎建設費用のうち95%を合併特例債で、残りの5%を一般財源で補うことができるとした。
今後、他市町村の庁舎施設の見学などを行い、協議を重ね、2018年3月までに中間報告書を作成する。18年度には市長へ答申したい考え。合併特例債の期限である25年度までの完成を目指していく。