石川県議会12月定例会は1日開会し、谷本正憲知事が最近の県政状況と提案理由を説明した。
7年余りの歳月をかけて整備を進めた新県立中央病院について、谷本知事は「先月23日に完成記念式典を行い、26日の一般公開には5000人を超える県民の方々にご覧をいただいた。年末年始に現病院からの移転作業を行うなど、来年1月9日の開院に向け、準備に万全を期す」と語った。
今補正予算に関して、谷本知事は「台風21号により、(金沢港海岸)離岸堤の沈下や土砂崩れなどの被害が発生。被災個所の早期復旧を図る」と述べた。白山室堂センターの公衆トイレは老朽化が激しく、かねてより登山者から改善を求める声が多かった。谷本知事は課題であった水洗化に必要な水の確保に目途がついたと説明し、「水洗トイレに建て替え、平成32年夏の供用開始に向けて実施設計に着手する」との意向を示した。
今年3月にルートが決まった北陸新幹線敦賀・大阪間にも触れ、「国において、速やかに詳細なルートの決定や、環境影響評価に必要な調査を進め、与党は着工に向けた財源確保の検討を進めてほしい」とし、白山市らが求める白山総合車両所の活用による観光・産業の振興については「自民党のプロジェクトチームが年内にその方向性をとりまとめる。県も引き続き、地元市町とともに取り組む」と語った。
谷本知事は金沢港の機能強化整備に関し、「現在、設計を進めるとともに、今月から東部工業用地の造成に着手する。東京五輪の前年、平成31年度までの完成を目指し、スピード感をもって整備を進める」と強調した。