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北海道建設新聞社
2017/12/01

【北海道】旭川市新庁舎建設 基本設計素案まとまる

 旭川市は、庁舎建て替えに向けた基本設計素案をまとめた。庁舎の配置計画やゾーニング、各階の平面計画などをまとめたもので、1階は市民活動や市民交流の支援機能などを配置し、2・3階は総合窓口、4階以上は執務室とする内容。今後、素案をたたき台に子育てサークルや建設業団体など各種団体との意見交換に臨み、基本設計を練り上げていく。併せて、市若手職員新庁舎建設検討チームがこのほどまとめた提言内容についても、可能なものはできるだけ取り入れていく考え。
 新庁舎建設の基本・実施設計は久米設計・柴滝建築設計・中原建築設計共同体が担当。業務期間は2019年5月31日までの予定。延べ2万3000m²を想定し、建設費は92億円程度を試算している。19年度半ばから約30カ月かけて建設する計画だ。
 新庁舎は総合庁舎と市民文化会館の間とし、駐車場は来庁者用、公用車用合わせて約400台整備。新庁舎完成後に解体する総合庁舎の跡地などを活用する。
 また、7条緑道からの東西軸を新庁舎内に引き込むことで、まちと連動したシビックセンターとしての役割を持たせ、市民文化会館や駐車場(現総合庁舎)からも入れるよう南北にも入り口を設置。東西と南北の軸線が交差する付近に総合案内や2階への動線を配置する。
 各階の平面計画を見ると、地下1階は機械室、倉庫として利用。1階は市民活動や市民交流を支援する会議・集会スペース、旭川の魅力を発信するシティプロモーションスペースなどを置く。
 2階は戸籍や住民票の届け出、各種証明などを交付する総合窓口、3階は福祉と子育てに関する総合窓口とする。1―3階は吹き抜けにすることで、見通しのよい一体的な空間を演出し、低層用エレベーター、エスカレーターも設置する。
 4階以上は執務スペースとし、議場は8階を想定。最上階の9階は機械室のほか、展望室も設けるとしている。
 意見交換会などを経て3月末までに基本設計案をまとめる予定。その後、パブリックコメントのような手法を用いて、より多くの市民から意見を募ることを想定しており、5月ごろに成案とする考えだ。
 一方、各部局から集まった30歳以下の若手職員11人で構成する市若手職員新庁舎建設検討チームがまとめた提言では、「にぎわいの創出」をテーマに、市民が行きたくなる庁舎、居たくなる庁舎実現に向け、6つの機能を提案。これまで市役所を訪れる機会がなかった人をターゲットにガーデンやスポーツコーナーを屋上に設置したり、子育て支援窓口の隣にキッズランドを整備するよう提言している。