金沢美術工芸大学移転整備基本計画検討懇話会(座長・水野一郎金沢工業大学教授)の第2回会合が11月30日、金沢市役所で開かれ、市が施設の整備方針および配置計画案を示した。
市は施設の整備方針について、▽共通工房(仮称)▽共有スペース▽美術館▽図書館▽メディアセンター(仮称)▽社会連携・国際交流情報室▽講義室▽演習室・研究スペース▽実習・制作室▽体育館(多目的ホール)▽大学院―の11機能を提示した。
このうち、基本構想から新たに追加した共通工房は、専攻の枠を超えて使用できる空間とし、学生間の交流を促進する。作品展示など様々な活動で使える共有スペースは、キャンパス内の随所に整備する方針を示した。
施設整備にあたっては、安全性や地域性にも配慮する方針を示し、外観は金沢のシンボルとなり、隣接する県立図書館をはじめ、周辺の文教地区にふさわしいデザインとする考え。地場振興の観点から金沢産材の利用にも努めるとした。
配置に関しては、有機的かつ効率的な配置とするほか、敷地を横断するアクセス道路に面してパブリックスペースを設ける方針も示した。
非公開で行われた意見交換では、共通工房を評価する意見があった。
市は来年1月末に予定する最終会合で、具体的な施設規模やスケジュール、事業費などを示すとしている。