千葉県道路メンテナンス会議(会長・八尾光洋千葉国道事務所所長)の第2回会議が30日、県庁で開催され、道路の老朽化対策の状況や2016年度の点検結果、本年度の取り組み状況、各道路管理者の取り組み事例などについて情報を共有した。取り組み事例では、鴨川市が汐入歩道橋、佐倉市が大戸刈込橋の修繕工事について説明し、柏市がデータを活用した維持管理の取り組みなどを紹介した。
点検の進捗状況は、橋梁が本年度末で約81・6%を見込み、最終年度となる来年度は2194橋の点検を予定。トンネルは同50・3%の進捗で、来年度は219本を予定。道路付属物等は同71・1%の進捗で、来年度は340施設を予定。跨道橋(歩道橋を含む)は同77・8%の進捗で、来年度は98橋を予定。緊急輸送道路を跨ぐ跨道橋は同87・6%の進捗で、来年度は65橋を予定する。
本年度の修繕の進捗状況は、橋梁がこれまでに202橋を実施し、本年度は319橋の実施を見込む。トンネルは5本で実施し、本年度の実施見込みは11本。道路付属構造物等は16施設を実施し、本年度は19施設での実施を見込む。
16年度の橋梁の点検は3708橋で実施。点検結果では、判定区分W(緊急に措置を講ずべき状態)が3橋、V(早期に措置を講ずべき状態)が396橋、U(予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい)が1847橋。トンネルは管理施設数455本のうち47本で点検を実施。判定区分はWが1本、Vが13本、Uが29本。道路付属物等は1170施設のうち193施設で点検を実施。点検結果は判定区分Wはなく、Vが26施設、Uが116施設。
一方、市町村の技術者不足などを補うため、市町村が実施する橋梁の点検・診断の発注事務を都道府県等が受委託して実施する地域一括発注は、銚子市、君津市、富津市、四街道市、印西市、白井市、香取市、山武市、大網白里市、神崎町、横芝光町の11市町の橋梁664橋と歩道橋4橋の合計668施設について、点検業務を4分割で契約し、点検を実施している。
市町別の点検数は▽銚子市13橋▽君津市41橋▽富津市181橋▽四街道市44橋▽印西市43橋▽白井市7橋▽香取市100橋▽山武市113橋▽大網白里市50橋▽神崎町2橋▽横芝光町74橋。
同会議では八尾会長が「17年度に全体の約8割の橋梁の点検を終える予定。高度経済成長期につくられた橋梁が年齢を重ね、何らかの対応が今後必要になってくる。この会議で知見を共有して維持管理に役立てたい」とあいさつした。