石川県は、27日に開かれた県議会予算委員会協議会で、17年度12月補正予算案を内示した。一般会計の今補正額は26億3255万1000円(うち、投資的経費21億6324万8000円)で、補正後の累計額は5467億7146万1000円としている。
同日、谷本正憲知事は記者会見を開き、今補正には「10月の台風21号に伴う道路、河川の損壊などの被災個所について、直ちに復旧に取り組むための経費や、白山室堂公衆トイレの水洗化トイレへの建て替えに向けた実施設計費、金沢城公園丸の内園地の隣接用地取得費などを予算計上した」と述べた。
一方、年間を通じて切れ目のない事業執行が行えるようにゼロ県債11億円のほか、繰越明許費34億2800万円の早期設定により、公共工事の通年施工対策を講じる。谷本知事は「年度末から年度当初にかけての端境期対策に万全を期す」と強調した。
主な補正内容は次のとおり((新)は新規事業)。
▽台風21号の被害からの早期復旧と災害の未然防止対策費 17億9620万円―林地荒廃防止施設災害復旧、林道災害復旧、被災施設(道路、河川、港湾等)の早期復旧、被災個所の再度災害防止、集中豪雨に備えた土木施設の補修
▽医療施設環境整備費 1億104万8000円―スプリンクラー等の整備に対する支援(5カ所)
▽(新)白山室堂公衆トイレ整備費(実施設計) 400万円
▽金沢城公園丸の内園地の隣接用地取得費 2億6200万円
▽県議会議員補欠選挙の執行(七尾市選挙区)1983万5000円
なお、同補正予算案は12月1日に開会する県議会定例会に上程される。
長期構想実現へ選択と集中/県18年度予算編成方針
石川県は27日、「18年度当初予算編成方針」を県議会予算委員会協議会で示した。
当初予算のポイントは長期構想の実現に向けた取り組み、人口減少への対応、北陸新幹線開業効果の持続・発展、県民生活の安全・安心の確保などに、これまで以上に積極的に取り組むなど、選択と集中を図りながら資源配分を重点化。一方、財政調整基金等の取り崩しに頼らない持続可能な財政基盤の確立に向け、歳入・歳出全般にわたる行財政改革の取り組みを引き続き推進していく。