舗装工に関する県工事成績評定の平均加算点(35点満点)が16.7点に上昇したことが分かった。考査項目別では「出来形」が8.3点とほぼ半分を占め、「施工状況」の5.5点と合わせると、この2項目で83%に上る高い比率。ただ、項目別の達成度は、出来形53%、施工状況62%という状況で、点数アップの余地はまだ残されているようだ。18日、県舗装協会主催の講習会でその傾向が明らかになった。
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県土木部工事監査によると、2016年度の舗装工事成績評定の平均加算点は16.7点で、現行の評定方式を開始した10年度から3.9点上昇。毎年度、土木一式(16年度15.9点)を上回る点数をキープしている。
各考査項目の達成度(満点に対する率)は、施工体制の1.1点(満点1.6点)が最も高く72%。配点ウエートが大きい2項目は、施工状況が5.5点(同9点)で62%、出来形は8.3点(満点15.6点)で53%となっており、ここでどれだけ点数を伸ばせるかが総点アップの鍵を握る。
工事成績の総点を3段階にグループ分けすると、高得点域(84点以上)のグループは、出来形が9.1点、施工状況は6.8点に上る。特に施工状況は、低得点域(76点以下)と比べると6点も開きがあり、大きな差を生んでいることが分かる。
工事監査では、評定結果を踏まえた改善ポイントとして、「工事の進捗を早める取り組み」や「工事打合せ簿の不足ない整理」、「現場での積極的なイメージアップ」などを挙げている。
森田隆博主任工事監査員は「評価の在り方について、現場からさまざまな声が寄せられているのは事実。もちろん、地域貢献や創意工夫等は大事な要素だが、工事目的物そのものに重点が置かれていることは理解してほしい」と呼び掛けている。