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建通新聞社(中部)
2017/11/24

【愛知】豊橋市 18年4月公告へ新斎場整備運営事業実施方針素案公表

 豊橋市は、斎場整備・運営事業についての実施方針(素案)を公表した。2018年1月に特定事業の選定を受け、4月に公告、6月に参加表明書を受け付ける。10月に落札者を決定し、12月に事業契約を議決するスケジュールだ。
 事業方式は、選定事業者が施設の設計、整備を行った後、市に所有権を移転し、事業期間を通じて施設の維持管理・運営を行うBTO方式を採用、維持管理・運営期間は21年4月から20年間とする。施設の設計と整備は18年12月から着手し、21年3月に施設を引き渡す。
 民間事業者の募集と選定の手順は、11月下旬に説明会を開催し、12月上旬に直接対話(第1回)の実施、18年1月に特定事業の選定と公表、4月に入札公告、6月に参加表明書の受け付けと直接対話(第2回)の実施、8月に提案書の受け付け、10月に落札者を決定し、基本協定を締結。12月に事業契約を議決して事業を開始する。
 事業範囲は、施設整備、維持管理、運営、既存施設の解体・撤去など。
 応募資格は、設計企業、建設企業、工事監理企業、火葬炉企業、火葬炉運転企業、維持管理企業、運営企業で構成し、代表企業を定める。設計企業は、1級建築士事務所の登録者。建設企業は、建築の特定建設業許可を有し、直近の経営事項審査結果の総合評定値800点以上で単独または複数とした。
 火葬炉設備の要件は、火葬回数1日最大3回で、都市ガスを基本とする。環境面・災害時対応・ライフサイクルコストを考慮して最適なものを提案する。主要設備方式は、炉床方式が台車式、排ガス冷却方式がダイオキシン類の発生を防ぎ、急速に冷却できる方式。排気方式は、強制排気方式で2炉に対し1排気系統以上とする―など。
 工事監理企業は、1級建築士事務所の登録者。火葬炉企業は、自治体に10基以上の火葬炉納入実績がある者。維持管理・運営企業は、法令上求められる有資格者としている。
 落札者は、仮契約締結までに特別目的会社(SPC)を市内に設立する。構成企業のうち、代表企業の出資比率は出資者中最大にする。
 施設整備業務の要求水準については、基本要件として構造・階数・建築面積を事業者の提案とする。延べ面積4300〜4800平方bで、火葬炉は人体炉12基、動物炉1基。待合室は12室、告別室と収骨室は4〜6室とした。その他、キッズルーム、授乳室などを設け、駐車場は普通車68台以上、マイクロバス用10台以上とする。
 解体する既存施設は、1976年完成の鉄筋コンクリート造2階建て延べ1971平方b。斎場棟延べ704平方b、待合棟延べ1193平方b、その他延べ73平方bで構成。
 建設地は飯村町字北池上52ノ36他。敷地面積8535平方bの市街化調整区域。
 市は、16年度に斎場再整備計画を策定し、全面改築後から41年が経過した施設の老朽化対策として再整備する。民間事業者の創意工夫やノウハウを活用し、財政負担の縮減と公共サービスの水準向上を図るとともに、事業者に対しては、斎場整備事業を実施することにより地元経済への貢献に期待するとしている。
 過去5年分の火葬件数を見ると、12年度は3371人、16年度は3518人となっており、今後も増加傾向が続く。実施方針では▽今後の火葬需要に対応できる施設規模▽会葬者にとって利用しやすく、プライバシーに配慮した施設▽環境に配慮した施設▽災害に強い構造を検討・整備▽施設の適切な維持管理、効率的な運営を可能―を基本方針としている。

提供:建通新聞社