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秋田建設工業新聞社
2017/11/22

【秋田】県・市連携文化施設整備/移転補償・実施設計等で継続費26億円

 県文化振興課は、12月補正予算案に県・市連携文化施設の継続費約26億円を提案した。新施設の実施設計、埋蔵文化財調査、周辺建物事前調査、秋田和洋女子高校敷地の土地取得および建物移転補償、県民会館の解体に充てる。秋田市も同様の継続費を提案する見通しで、これらに係る費用は県分、秋田市分を合わせて約35億円となる見通し。同校の補償費は約20億円(概算額)と算定されている。
 県・市連携文化施設の基本設計は現在、佐藤総合計画・小畑設計共同企業体が進めている。今年9月議会時点では鉄骨鉄筋コンクリート造一部鉄骨造で地上5階・地下1階建て、延べ床面積は約21,500u規模、駐車場は鉄骨造地上1階(1層2段)、床面積約2,480u規模で計画。早ければ年度内にも実施設計業務を契約し着手する。
 文化施設の建設にあたっては、隣接にある秋田和洋高校の校舎を同校の多目的グラウンドに移転させ、移転後の敷地を一体利用する。取得面積は実測で3,934.45u、同敷地取得後の総敷地面積は17,401.55uとなる。同校の敷地を取得することで、駐車場側から文化施設に直接出入りができるようになり、施設の回遊性が高まるなどのメリットがある。
 和洋高校の校舎については、補償金額の算定などを行う建物等調査積算業務で建物や工作物等の調査を行い、補償額の概算費を約20億円と算定した。現在は同校と移転条件などの協議を進めており、大筋で合意したことから、年度内に建物移転補償契約が締結される見通し。
 県は12月補正案に新施設の実施設計費、和洋高校の土地取得費や建物移転補償費など、関連事業費について継続費(平成29〜32年度)を提案。支出は大部分が来年度で、和洋高校の土地取得費は移転後の32年度に支払われる。
 移転補償の経費負担は文化施設の土地・建物と同様、県が57.5%、秋田市が42.5%。財源には社会資本整備総合交付金や公共施設等適正管理推進事業費を活用する予定。
 来年4月から10月にかけては和洋高校の新校舎について設計を行うほか、移転予定地の埋蔵文化財調査も実施。同年12月から32年1月まで新校舎を建設し、同年4月に使用を開始する。32年4月から9月にかけては現校舎を解体し、同年9月末に土地が引き渡される。
 なお、来年度に解体される現在の県民会館は、昭和36年に建設された鉄筋コンクリート造4階(B1F)建て、延べ床面積9,240u規模で、発電・変電設備棟(CB1F54u)や重油タンク格納庫(同10u)、自転車置き場などの附属施設も解体の対象となっている。解体設計はアルファプランウェーブ。

提供:秋田建設工業新聞社