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建通新聞社四国
2017/11/21

【愛媛】県土木部・農林水産部と県建協が意見交換

 愛媛県土木部および農林水産部と愛媛県建設業協会との意見交換会が11月16日に松山全日空ホテルであり、県建協は2018年度以降の安定的かつ継続的な公共事業予算の確保、国の17年度補正予算編成と18年度公共事業予算の増額について国に対する後押しなどを求めた。また発注の平準化、さらなる予定価格の見直しなど協会員の経営安定化につながる施策の実行を要望した。
 出席者は、県建協から西岡義則顧問会長、米谷方利会長ら17人、県からは樋口志朗土木部長ら37人。建設業は地域経済や雇用を支える重要な産業であり、会員は大規模災害発生時には協定に基づきいち早く道路啓開作業に従事するなど地域社会の安全・安心を確保する担い手であることから、県建協は今後もこうした役割を担い続けるには会員の経営安定化が不可欠であるとして公共事業予算の安定的・継続的確保を求めた。
 発注の平準化では、4〜7月期の閑散期の解消、年度をまたぐ工事案件の継続、ゼロ県債の活用、地域バランスを考慮した地域間の平準化、担い手確保・育成事業の18年度以降の継続実施などを要望。
 また、積算労務単価の上昇を踏まえつつも、建築案件や農林水産部局発注工事では資材・労務単価の上昇に設計金額が追い付いていないなどの理由で利益確保の難しい案件があるとし、現場管理費および一般管理費のさらなる経費率アップなどを意見に盛り込んだ。
 若年入職者の確保・育成をはじめとする「働き方改革」への対応では、経営環境が依然として厳しい状況に置かれる中、適正な積算と円滑な変更契約、適正な工期設定、さらなる書類の簡素化・統一化による施工管理の効率化などを要望した。
 さらに、日頃から社会貢献活動や地域ボランティア活動に積極的に参加する会員への評価向上についても一層の理解と協力を求めた。
 米谷会長は、県が従前から工事の早期発注・執行に取り組んでいることに感謝するとともに、依然として業界を取り巻く環境は厳しいとして「発注時期、地域間の平準化に引き続きご尽力いただきたいです」と話した。樋口土木部長は「課題解決には行政と業界が一体となって取り組む必要があります。発注者と受注者双方にとって実りある施策を実行し、地域の安全と安心の確保につなげていきたい」とした。

提供:建通新聞社