神奈川県は11月20日、総合評価一般競争入札方式で事業者選定を進めていた「神奈川県警察職員宿舎整備運営事業(第2期)」について、三菱倉庫グループ(三菱倉庫、大成ユーレック、大成有楽不動産販売、大成有楽不動産)が落札したことを明らかにした。落札価格(税抜き)は8億9500万円。元龍城ケ丘公舎など既存施設の解体から新宿舎の設計・施工、運営までを担うことになる。新宿舎の設計・建設期間は事業契約締結日から2020年5月末まで。供用開始は同年6月1日を予定している。
事業者の選定に際し県は、今年1月に実施方針を公表。入札手続きを4月に開始して今月10日に落札者を決めた。
同事業は、平塚市龍城ケ丘17ノ39他の約1万4000平方bが対象。既存する元龍城ケ丘公舎(総延床面積約1万0600平方b)と元龍城ケ丘教職員公舎(同約2100平方b)を解体・撤去した上で、職員宿舎整備運営事業、付帯事業、余剰地創出を行うことになっている。事業期間は60年9月末まで。
このうち、職員宿舎整備運営事業には、神奈川PPP方式(土地使用賃借方式)を採用。職員宿舎用地を無償で借り受けた事業者は、警察職員からの家賃収入などによって資金を調達し、職員宿舎の整備・運営・維持管理を行う。事業期間終了後は職員宿舎を県に無償で引き渡す。
宿舎の施設構成について要求水準書では、独身用住戸(ワンルーム)105〜109戸、世帯用住戸(3DK、または3LDK)69〜73戸、管理人室(18平方b程度)1室、集会室(43平方b以上)1室、付属施設(駐車場、駐輪場など)としていた。
付帯事業は、事業者の提案があれば可能とするもので、任意で行われる。宿舎との合築や、宿舎内への設置を認めず、敷地の一部を有効活用して施設(民間住宅や、関係法令・条例で禁止されているものを除く)の設計・建設・運営・維持管理を行うこととしている。事業期間は10年以上。
余剰地は、敷地の北西角、または北東角のいずれかに3250平方b以上を創出することが条件。県有財産の有効活用を目的に、県が処分などを含めた土地利用を予定している。
なお、事業のアドバイザリー業務には、建設技術研究所、学校文化施設研究所、シリウス総合法律事務所、永井公認会計士事務所が関わっている。
提供:建通新聞社