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建通新聞社(神奈川)
2017/11/20

【神奈川】県の週休2日モデル工事 28件に

 神奈川県が担い手確保策として取り組む「週休2日制確保モデル工事」が10月31日現在、28件で実施されていることが分かった(完了含む)。このうち、2016年度分は12件、17年度分は16件となっている。ICT活用モデル工事「平成29年度道路改良工事(県単)その7」をはじめ、公告中案件の一部も対象になっていることから、実施件数はさらに増える見込みだ。
 モデル工事は、休日取得の促進と、労働環境の改善を目的に、16年度公告のゼロ県債案件に初めて導入された。土曜日と日曜日を休日(年末年始、夏季休暇、祝祭日は対象とせず)とするなどの点で国土交通省の取り組み内容と異なっている。現場着手日から工事完成届の提出日までを実施期間とし、休日の履行が計画の8割以上となった場合は、工事成績評定で加点(1点)措置を講じる。
 受注者はモデル工事実施の同意、不同意を選択できることになっており、施工計画書と合わせて同意(不同意)届を提出する必要がある。受注者希望型の形を取っているため、工期は通常工事と同様に設定。工期延長を前提としていないことから、間接工事費の補正も行わない。
 対象案件は今のところ、県土整備局の各出先事務所が発注する土木一式工事が中心。16年度はモデル工事として公告した13件のうち、12件で受注者が同意し、実施に至っている。工事完了後に行う受注者アンケートでは、モデル工事に肯定的な意見が寄せられているという。
 17年度の公告件数は、これまでに数十件に上ると見られることから、実施件数が現在の16件を超えることは間違いなさそうだ。
 
〇都道府県レベル 30団体が実施

 国土交通省のアンケート調査(10月時点)によると、17年度に週休2日モデル工事を実施している都道府県は30団体に上る。実施件数は、1〜9件が5団体、10〜49件が17団体、50〜99件が3団体、100件以上が1団体などとなっており、50件未満の都道府県が大半を占める。
 また、間接工事費の補正を行っているのは13団体で、その大半が国交省の直轄工事の数値(共通仮設費1・02倍、現場管理費1・04倍)を採用していることが分かっている。
 直轄工事では、週休2日で工期が延長されると、安全施設や現場事務所のリース料が増加することから、受注者負担を軽減する間接工事費の補正を試行。補正を行っていない都道府県からは「直轄の数値はあくまでも試行基準」「上乗せの根拠を検討中」といった声が寄せられているという。
提供:建通新聞社