名古屋市は、長期間にわたって整備されていない公園を対象とした「都市計画の見直しの方針と整備プログラム」(第2次)の案をまとめた。16日に開かれた市会の都市消防委員会で示した。市内32カ所の長期未整備公園緑地のうち優先的に事業化を目指す公園としては、中川区の松蔭公園と松葉公園を選定。両公園を含めた18カ所については現在の都市計画に基づいて事業を推進する一方、14カ所では都市計画の一部削除などの見直しを検討するとした。
都市計画上で公園となっている土地では建築制限をはじめ、権利者の土地利用に制限がかかる。見直し方針・整備プログラムは、都市計画決定したものの長期にわたって整備が進んでいない公園緑地を対象として都市計画を見直すとともに、今後の事業の進め方を示すもの。2008年3月には40カ所を対象にいったん策定していたが、その後の10年間で整備に着手できた公園を対象から削除するとともに、先行して事業を進める公園を改めて選定することにした。4月の時点で、長期未整備箇所を含む公園緑地は32カ所で、都市計画決定面積は996f。
都市計画の見直しでは、氷上公園と相生山公園について、公園を横切る都市計画道路を廃止し、計画を追加することを検討する。この他、削除を検討する区域を含む公園緑地として13カ所を設定。現在の都市計画に基づいて事業を推進する公園緑地として18カ所を設定した。
一方、整備プログラムの見直しでは、事業の進捗や土地利用状況、事業効率などを踏まえて今後の対応を整理。18年度から10年以内に事業着手する「優先事業化」として松蔭公園と松葉公園を選定した。
また、現在事業中の案件のうち今後10年間で「事業収束」する公園には▽汐田公園▽米野公園▽船頭場公園▽大森公園▽新海池公園▽明徳公園▽天白公園▽戸田川緑地▽猪高緑地▽相生緑地―がある。「事業推進」の公園としては▽城山公園▽昭和橋公園▽相生山緑地(予定地)―を挙げた。
この他、今後20年以内に事業着手する「事業化」、今後20年以降に着手する「計画存続」、一定期間借地後に事業着手する「借地対応」を設定した。
市は今後、12月から18年1月にかけてパブリックコメントを実施する。その上で、同年3月にも見直し方針・プログラム(第2次)を策定・公表。18年度以降、地元説明会などを開くとともに、順次、都市計画変更の手続きを進めていく。
提供:建通新聞社