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建通新聞社(東京)
2017/11/20

【東京】都の上半期契約状況 落札率91・1%、不調発生率7・5%

 東京都が2017年度上半期(4〜9月)に発注した工事(予定価格250万円以上の競争入札案件)の契約状況(速報値)がまとまった。都の全部局が入札手続きを行った1861件のうち1721件を契約し、平均落札率は前年同期を0・4ポイント上回る91・1%となった。不調となった案件は140件で全体の7・5%。不調発生率は前年同期を0・4ポイント下回っている。6月下旬に財務局が開始した入札契約制度改革の試行では、31件を「1者入札」により中止した。
 知事部局と公営企業部局が上半期に発注した件数は前年同期の2201件を15・4%下回る1861件。このうち1721件(前年同期2027件)を契約した一方、140件(同174件)が不調となった。平均落札率は前年同期比0・4ポイント増の91・1%。不調発生率は0・4ポイント減の7・5%となっている。
 部局別で見ると、平均落札率が最も高かったのは総務局の97・1%、最も低かったは警視庁の83・3%だった。不調発生率は産業労働局が16・7%で最も高く、港湾局や都市整備局、建設局、財務局が10%を上回った。契約件数の少ないオリンピック・パラリンピック準備局や福祉保健局などはゼロだった。
 また、財務局が扱った一般競争入札案件は47件あり、このうち43件を契約、平均落札率は94・5%だった。不調は4件発生し、不調発生率は8・5%となっている。

「入契制度改革関連―1者入札で31件を中止、低入調査の実施率は33%」

 財務局が6月26日以降に公表した案件で試行している入札契約制度改革の関連では、31件の工事で1者入札(入札参加希望者が1者以下)だったため手続きを中止した。対象は、予定価格が「建築工事3億5000万円以上」「土木工事2億5000万円以上」「設備工事4000万円以上」の案件。これらの工事は入札参加要件などを見直して再度、入札手続きを行っている。
 また、同局が契約する案件のうち低入札価格調査制度の対象(6月25日までは予定価格24億7000万円以上、6月26日以降は予定価格が建築4億4000万円以上、土木3億5000万円以上、設備2億5000万円以上)となった案件は36件あり、このうち12件(33・3%)が調査基準価格を下回ったため調査を実施した。
 入契制度改革の試行では、数値的失格基準(必要な経費の計上割合が一定の基準以下)や工事成績失格基準(過去の工事成績評定で65点未満)に抵触するケース、また調査時に調査票の不備や未提出の場合は落札者としないこととしており、最低価格で応札した事業者はいずれも落札者となっていない。

提供:建通新聞社