日本工業経済新聞社(茨城)
2017/11/09
【茨城】結城市土地開発公社が上山川北部の工業団地造成を近く公募
結城市土地開発公社は、結城第一工業団地上山川北部地区の開発で、進出予定企業の募集を開始した。期間は12月27日まで。開発に際しては企業側の要望を反映するオーダーメード方式を採用。計画面積は約14・4haで、このうち分譲面積は約11・6haを想定している。近く土地区画整理組合設立準備会が造成工事の施工者募集を開始する見通しで、建物移転を完了後、来年夏以降にも造成・インフラ工事に着手する。2021年度中にも造成を完了し、換地処分などを行った上で、22年度の事業完了を目指す。事業費は用地取得費を除き約12〜13億円を見込む。
市では既存の工業団地が完売状態であることから、「新工業団地事業構想」として結城第一工業団地の西側に隣接する上山川北部地区の開発を計画。工業系の拠点強化を図るとし、宅地と都市基盤を一体的に整備する。
開発は結城第一工業団地上山川北部地区土地区画整理組合設立準備会と協力して実施。現在は18年6月の組合設立認可を目指し、定款案・事業計画案の作成、関係機関との協議、合意形成活動などを推進している。
場所は上山川地内と鹿窪地内の一部。北側と東側は既存の工業団地に面しており、西側と南側は農地に囲まれている。
18年2月の都市計画決定を予定しており、市街化調整区域から市街化区域へ編入し、用途地域を工業専用地域に指定する。容積率は200%、建ぺい率は60%。分譲価格は1u当たり1万8000円前後となる見通し。
計画面積約14・4haのうち、分譲面積は約11・6ha。このほか調整池が約1・16ha、街区公園が約0・25haなど。団地内には幅6mの区画内道路を整備する。
地区内の建築物については、壁面の位置に制限を設ける。北側に面する1号壁面線は道路境界から建物の外壁を5m以上後退(地盤面からの高さが10mを超える部分は10m以上後退)、西側に面する2号壁面線は3m以上後退とした。
今回、進出を検討している企業のニーズを事業計画に反映させるとともに、地域に貢献する企業の立地を推進するため、造成工事に先立って進出予定企業の募集を始めた。
募集対象は◇用途地域・地区計画などに適合する製造業の工場、研究所、物流施設を建設する企業◇工場の建設、経営に必要な資力などを有し、土地代金を確実に納入できる企業◇市民の雇用や市内企業と積極的に取引を行い、地域経済の発展に貢献する企業◇市と公害防止協定を締結できる企業―などを掲げている。
申し込み後、市土地開発公社や準備会と意見交換を行うほか、必要に応じて企業視察を実施する。内定企業の決定後、企業の立地計画などを参考に、同地区の造成計画などを作成。これらをまとめた事業計画案を踏まえ、18年4月ごろにも進出予定企業を選定する見通し。
事業計画を策定後、造成工事に着手するとともに、市土地開発公社が企業と分譲契約を締結。土地の引渡しについては、19年度以降、整備完了箇所から順次開始していく予定だ。
なお、基本・実施設計や測量などは昭和梶i東京都千代田区)が担当している。