愛媛県建設業協会(米谷方利会長)は11月10日、県庁に中村時広知事を訪問し、ゼロ県債の活用など年間を通じた発注時期の平準化を会員の総意として要望した。協会から西岡義則顧問会長、米谷方利会長、中畑健右副会長、久保陽生副会長、徳永安清副会長、山内克彦専務理事、関谷慎吾常務理事が来庁し、米谷会長が中村知事へ要望書を手渡した。
公共工事の発注時期は依然として下期に集中する傾向が見られ、4月から7月ごろまでのいわゆる閑散期と9月ごろから年度末にかけての繁忙期では、事業量の格差が大きい。繁閑の差が大きいままでは、人材や資機材を効率的に活用することが難しく、経営の不安定化につながりかねないことから、早急な発注時期の平準化が求められている。こうした状況を踏まえ、中村知事からは発注時期のさらなる平準化へ向け、ゼロ県債の活用について前向きに検討する旨の回答を得たもよう。
また、米谷会長はあいさつの中で、本年度当初予算における社会資本整備関係予算の確保について感謝の弁を述べるとともに、補正予算や来年度予算の確保など安定的かつ継続的な予算措置についても求めた。
社会資本整備予算と事業量の確保、発注時期の平準化は喫緊の課題とされる。協会では現状のような厳しい状況が続くと、大規模災害時の支援協定を締結している会員の疲弊がさらに増し、冬季の路面対策や有事の対応などに支障を来す恐れもあるとし、労働者の雇用環境や企業の担い手確保にも支障が生じかねないとしている。
提供:建通新聞社