徳島県は、県高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画「とくしま高齢者いきいきプラン」(2018〜20年)の素案を明らかにした。13日に開かれた同計画策定委員会(第3回)で示した。県議会報告後の12月中旬にもパブリックコメントを実施し計画案をまとめ、来年2月の第4回委員会で審議することにしている。
現行の第6期計画(15〜17年度)について、社会環境や高齢者を取り巻く状況を踏まえ、介護保険法の規定に基づき見直すもの。高齢者がピークを迎える20年や団塊の世代が75歳以上となる25年を見据え、中長期的な視点でまとめた。高齢者自身にも生涯現役で地域を支える役割を求め、そのためにも医療や介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される「地域包括ケアシステム」の早期構築を目指すことにしている。
圏域ついては第6期計画に引き続き、県内に六つの高齢者保健福祉圏(東部1〜2、南部1〜2、西部1〜2)を設定し、市町村と連携して計画を策定、推進していく。計画の中に盛り込まれる介護サービスの基盤整備については、各市町村から提示される地域特性と未来予測を踏まえたサービスの需要(見込み量)を得た上で介護保険施設などの必要入所定員総数を設定することにしており、現時点で具体的な数字は盛り込まれていない。2月に示す計画案には盛り込む考え。
なお、当日の会合では、委員から「国から25年の介護施設・在宅医療などの追加的需要の機械的資産(患者住所地ベース)を基にした整備目標算出表が示されてはいるものの、市町村からの意見として施設対在宅が3対1の案分が実態とかい離しているのではないかといった疑問が出ている」などの指摘もあった。県は65歳人口が20年ごろ、75歳以上人口が30年ごろピークを迎えることを想定し、特別養護老人ホームの需要が全国最少ではあるものの、少なくない点、現状では県の介護保険施設などの整備水準が全国トップレベルにある点などを考慮して、定員総数を設定することにしている。
提供:建通新聞社