名古屋市教育委員会は、11月補正予算案に追加計上した「瑞穂公園陸上競技場改築に係る整備手法等調査」について、予算が可決されれば速やかに委託に向けた入札を公告したい考えだ。履行期間は2018年度にまたがるため、関連する経費2700万円は全額、18年度に繰り越す形になる。アジア競技大会のメイン会場に必要な施設規模を確保するため、公園内での敷地拡張の可能性を探る。民間活用を視野に入れた整備手法も引き続き検討するとしている。
瑞穂公園陸上競技場を巡っては、当初、民間活力の活用を視野に入れて整備手法を検討するため、17年度当初予算に経費900万円を確保して「瑞穂公園陸上競技場整備にかかる民間活力導入可能性調査業務」の一般競争入札を6月に公告した。しかしその後、市は手続きを中止。今回、補正予算案に1800万円を追加計上し、改めて調査委託を行うとした。
調査内容の見直しでポイントとなるのが、競技場の敷地拡張による規模拡大だ。競技場は愛知県内で唯一、国際的なスポーツ大会に対応可能な「第1種」であるものの、老朽化対応や規模改善の必要性が指摘されていた。アジア競技大会のメイン会場として、席数を現在の2万7000席から3万5000席に拡張する方針を打ち出しており、市は敷地拡張も視野に入れた調査が必要だと判断した。
瑞穂公園内に収まる形で、建築面積の拡張を検討する。とはいえ、スタジアムの北側を山崎川、南側を山手グリーンロードに挟まれ、西側には史跡大曲輪貝塚もある。委託業務の中で敷地拡張の可能性などを模索する。
また、当初の予定通り、民間活用も視野に入れて整備手法の検討も行う。
既設メインスタンドの規模は、鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建て延べ約1万2094平方b。建築面積は6503平方bとなっている。所在地は名古屋市瑞穂区山下通5ノ1で、31b高度地区となっている。
提供:建通新聞社