建設新聞社
2017/11/16
【東北・宮城】32.6億余で横河ブリッジ/WTO段階選抜の気仙沼湾横断橋川口上部工
東北地方整備局は、WTO案件で鋼橋上部工事対象の段階的選抜方式となる気仙沼湾横断橋(仮称)川口地区上部工工事を8日に開札し、1落の32億6700万円、評価値5・6626(技術提案@44点+A11点=55点)で横河ブリッジに決定した。
入札者は同社とJFEエンジニアリング、三井造船鉄構エンジニアリング・日本橋梁JV、日立造船・高田機工JV、宮地エンジニアリング、日本ファブテック・IHIインフラシステムJV、瀧上工業・宇部興産機械JV、川田工業(無効)の8者。このほか駒井ハルテック、佐藤鉄工、東綱橋梁、古河産機システムズの4社が1次審査のみ対象となった。
気仙沼湾横断橋は復興道路の三陸沿岸道路・気仙沼道路で、宮城県気仙沼市中心部を迂回するようなルートで大川と朝日埠頭および気仙沼湾を跨ぐ橋長1344bの長大橋。海面から橋桁までの高さは32bとなり、復興のシンボルとしても期待される。
上部工は起点側高架部が鋼3径間連続箱桁190・5b+鋼7径間連続箱桁473・5bの計664bで、続く終点側海上部は鋼3径間連続斜張橋680b。高架部詳細設計は長大、海上部詳細設計と架設計画修正設計は大日本コンサルタントが担当。下部工14基は全て着工済みで一部は完成した。上部工のうち高架部の最も起点側190・5bは高田機工が担当。海上部の3径間鋼斜張橋は起点側333b(朝日地区)をJFEエンジニアリング・IHIインフラシステム・日本ファブテックJV、終点側347b(小々汐地区)をエム・エムブリッジ・宮地エンジニアリング・川田工業JVがそれぞれ受注している。
今回の上部工は高架部のうち終点側で、大川から朝日ふ頭までを範囲とするP3〜P10が対象。橋長は473・5b、幅員12bの鋼7径間連続箱桁で、同橋の上部工として最後の発注案件。鋼材は約2900dで、工場製作から輸送および架設まで担当し、塗装と橋梁付属物を含む。架設工法は大川を跨ぐP3〜P5はP5側(朝日ふ頭側)からの送り出し架設で、P5〜P10はクレーンベントを採用する。工期は2020年5月29日までとし、先行してクレーンベントで架設した後に送り出し架設を施す予定だ。
技術提案の指定テーマは、上部工の品質保持と耐久性確保に関して工場製作と現場架設で各2項目、送り出し架設の安全管理について1項目の計5項目だった。
提供:建設新聞社