トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北陸工業新聞社
2017/11/16

【富山】とやま建設イノベーション/竹沢建設/女性の声聞き快適な職場に/氷見・中田地区道路整備工事/前回点検からの改善点確認

 竹沢建設(射水市寺塚原、竹澤由之社長)は、氷見市内で施工する「中田地区道路整備外その2工事」で、女性社員による現場パトロールを開いた。
 この日は、協力会社の女性社員5人が参加。同じ場所での2回目の開催で、5月に60人が参加して行われた現場パトロールでの快適職場に関する意見や要望を踏まえ、改善が加えられた個所を確認した。
 氷見市磯辺の工事現場では、若手技術者の金森史弥氏がICT施工技術を全面活用している現場であることを説明。千代田機電工事部の吉田正美さんら女性社員は、チェックシートに沿って安全点検を行いながら、実際の施工個所やベンチを設けた休憩所などを見て回った。休憩所は、地域にも開放されており、工事完了後は、地元のNPO法人が運行するコミュニティバスのバス停として利用することになっている。
 また、現場入口には、イラストレーターの松本江里子さんが制作したイラスト看板を設置。「育み」がテーマで、熊と鳥があしらわれている。地域住民の意見も反映したデザインで今回、追加され2枚となり、当日は披露が行われた。
 その後、同市脇方の現場事務所に移動。女性専用のトイレや更衣室も設けられた事務所を見学した。内部は、おしゃれな壁紙やブラインドを取り入れ、机やスチール棚を布で覆うなど、前回から手が加えられ、温かみが感じられる。花やピンクのオブジェなども飾り付けた。参加者は「室内にいい香りが漂い、目に見えないところまで、行き届いた徹底ぶり」、「音楽が流れ、現場から事務所に戻った時、リラックスできそう」、「清潔感が感じられる。働く女性も居心地よく過せる」、「前回から雰囲気が変わり、こんな現場なら女性も増えると思う」などの声が聞かれた。
 同工事の監理技術者を務める野村義徳氏は、「我々が気付かない、女性ならではの率直な思いを現場に取り入れ、新たな改善の芽を出し、咲かせたいとの思いで、女性目線の現場パトロールを続けている」と意義を説明。「たくさんもらった意見やアドバイスを、できるだけ反映させた。今後は、もっと拡大して実現したい」と話す。
 一方で、男女が共生できる環境づくりの必要性を強調し、「女性だからといって、評価が上がるのは正当ではない。男性、女性どちらかに偏ることなく働きやすくすることが最重要事項であり、若年者の雇用確保や女性の登用にもつながる」と建設現場のイメージアップに汗をかく。
 同工事は北陸地方整備局富山河川国道事務所が発注。工事概要は掘削工、路体盛土工、法面整形工、植生工。工期は18年2月15日まで。8月には協力会社を対象に「工事車両の交通マナー」をテーマにした現場講習会も開催している。

hokuriku