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建通新聞社(神奈川)
2017/11/15

【神奈川】ICTモデルの施工者決定 県初の適用案件

 神奈川県横須賀土木事務所は、ICT活用モデル工事の対象2件の施工者を決定した。県初の適用案件で、いずれも県道26号(横須賀三崎)三浦縦貫道路U期事業の一部。平成29年度道路改良工事(県単)その7は宇内建設(横須賀市)、同その8は下里建設(三浦市)が担う。モデル工事は受注者希望型となっているため、今後、受発注者による協議などを踏まえ、ICT活用の可否が決まる。
 モデル工事では、「3次元起工測量」から「3次元データの納品」に至る建設生産プロセス全段階でICTを全面的に活用する。受注者がモデル工事の実施を希望する場合は、施工計画書の提出までに発注者と協議し、承諾を得る必要がある。
 対象は原則として土量(掘削土量と盛土土量の合計)が5000立方b以上で、かつ、積算参考資料(土木工事編)のICT施工歩掛参考資料に記載されている工種を含む土木工事となる(道路土工の場合は、掘削工、路体盛土工、路床盛土工、法面整形工)。
 モデル工事を実施した場合の経費は設計変更で対応することとし、ICT施工歩掛参考資料に基づき積算を行う。また、モデル工事を実施し完成した場合に限り、工事成績評定で加点することになっている。
 今回、施工者が決まった案件のうち、道路改良工事(県単)その7は、掘削工(土量1万7888立方b)などを中心とした道路改良。工事延長は180b。一方、その8の工事延長は240bで、路体盛土工9886立方bなどを内容としている。いずれも施工場所は三浦市初声町和田地内で、2018年3月30日まで工事を進める。
 三浦縦貫道路は、県道26号(横須賀三崎)のバイパスとして、横須賀市と三浦市を結ぶ幹線道路。横浜横須賀道路と国道134号を連絡し、地域の幹線道路網を強化するのが目的だ。U期区間約4・4`のうち、北側約1・9`の事業が進んでいる。供用目標は19年度。
 なお、これまでに県工事でICTを活用した事例としては「平成28年度道路改良工事(ゼロ県債)その1」がある。施工を手掛けた、いづみ工事(横須賀市)による提案を受けて行われたもので、ICT建機などを活用し、延長160b、掘削工約2万立方bを内容とする工事を行った。

提供:建通新聞社