富山市は、PFI手法(BTO方式)で進める八尾地域統合中学校整備事業について、12月中にも要求水準書を公表する。アドバイザリー業務を建設技術研究所に委託して、作成作業に取り組んでいる。
基本計画によると、建設地は八尾町井田地内の八尾コミュニティセンター周辺で、面積は約3・4ヘクタール。計画地北側のコミュニティセンター用地内に校舎と駐車場・駐輪場を、南側の農地部にグラウンドを配する。建設規模は、構造がRC一部S造で3階建てを基本とし、延べ床面積は校舎が8000平方メートル、体育館が1500平方メートル、柔剣道場が450平方メートルとする。グラウンドは1万8000平方メートルで、テニスコート4面、駐車場50台、駐輪場200台分を確保する。
市ではPFI手法(BTO方式)として過去に芝園小中学校整備、新庄北小・公民館整備で実績がある。PFI事業の場合、建設費等は約44億6000万円、維持管理費は年間3700万円と算出。市が実施主体となる従来方式とPFI方式を総合的に評価した結果、定量的評価においてPFI方式で実施した場合、市の財政負担を軽減できる可能性が示され、加えて民間事業者の創意工夫を発揮させる余地を与えることで、性能の向上が期待されるとした。
2018年4月にPFI事業者の入札公告し、12月までに事業契約を締結。19年1月からPFI事業者による設計、敷地造成、建設が進められ、22年4月の開校を目指す。引き続き既存校舎を解体。跡地は売却する予定だ。基本計画策定は建設技術研究所が担当。
同事業は、八尾中学校と杉原中学校を統合して、地域のすべての子どもたちが通学しやすく、安心して学ぶことができる八尾地域統合中学校を新たに整備するもの。