横浜市は11月8日、横浜市西区にあるみなとみらい21(MM21)中央地区60・61街区の一部区画約3fの開発を手掛ける事業予定者をケン・コーポレーション(東京都港区)に決めたと発表した。同社は音楽専用アリーナやホテル、オフィスなど4棟・総延べ床面積約6万7000平方bの施設を建設する計画=図。2019年6月の着工、21年度の完成を予定している。
市はMM21中央地区の▽60街区1・5f▽61街区3・99f▽62街区2・22f―の3街区・総面積7・71f(いずれも西区みなとみらい6丁目)で1月から開発事業者を公募。「文化、商業、業務施設等」の施設建設を条件に、土地売却だけでなく定期借地も認め、複数パターンの土地利用提案(60〜62街区全体、60・61街区の全体や一部など)を可能にしていた。
ケン・コーポレーションは60・61街区のうち、高島水際線公園寄りの3・02fを開発。5階建て延べ床面積3万3055平方bの「音楽専用アリーナ」(ステージ、客席、駐車場)、21階建て延べ床面積1万9232平方bの「ホテル棟」(レセプション、レストラン、バンケット、客室、ラウンジ)、20階建て延べ床面積1万4352平方bの「オフィス棟」(ロビー、賃貸オフィス)、2階建て延べ床面積530平方bの「展示施設棟」(展示室、事務室)を建設する。
音楽専用アリーナは2万人規模でコンサートイベントに特化し、大手レコード会社とグループ企業による共同事業を計画。土地と建物をケン・コーポレーションが取得・所有する。
また、ホテル棟はグループ企業が運営し、オフィス棟はケン・コーポレーションが企業誘致とリーシングを手掛け、展示施設棟は玩具コレクションをベースとしたものとする予定。これら3棟の土地と建物はケン・コーポレーションの組成する開発型SPCが取得・所有する予定でいる。
60〜62街区の開発事業者公募にはこの他、アリーナ・医療・ホテル・商業・リラクセーション施設など(全街区の土地購入と定期借地)と、大小ホール・ショップ&レストラン・キャラクターテーマパーク・高級ホテル(全街区の土地購入)を建設する提案2件が寄せられていた。
【53街区、提案1件も事業予定者決まらず】
また横浜市は同日、5月から進めていたMM21中央地区53街区(西区みなとみらい5丁目、2・06f)の開発事業者公募で、ホテル棟・メディカル棟・ショップクリニック棟などを建設する提案が1件あったものの、事業予定者の決定に至らなかったと発表した。事業・運営計画などに不明確な点が多かったことが理由。60・61街区の残りの区画や62街区とともに、改めて公募手続きを進める方針だ。
提供:建通新聞社