徳島県警察本部は、きょう9日に「徳島県警察駐在所整備等PFI事業」に関する実施方針と要求水準書(案)を公表する。12月6〜12日で質問・意見を受け付ける。また、応募者の理解促進を図るため、11月22日に大麻町大谷駐在所(鳴門市)と鳴門町高島駐在所(同)を対象にした現場見学会を実施するとともに、12月6、7日に直接対話(第1回)などを予定している。事業者選定に当たっては総合評価一般競争入札を採用。入札公告は、2018年4月ごろになる運び。
県警が管理する駐在所17カ所の現地建て替えや維持管理などをPFI手法で実施する。全て昭和40年代から50年代にかけて建築された施設で、老朽化が進んでおり、早急な建て替え整備が求められている。事業費の低減が図られ、より効率的・効果的に事業が進められる−として対象駐在所の解体・設計・建設・維持管理業務を包括委託することにした。
対象駐在所の基本方針は、▽家族帯同で勤務が可能な施設として、居住環境や防犯面に配慮した施設▽地域の防災拠点(資機材等の保管スペースなど)やコミュニティー拠点(応接スペース、来訪者用トイレなど)に配慮した施設−とする。また、新施設の現時点での計画概要などは要求水準書(案)に記載。これらは入札公告前までに確定させる。
事業方式はBTO方式を採用する。選定事業者は対象駐在所の解体、設計、建設後、県に所有権を移転し、施設の維持管理・運営業務を行う。事業期間は事業契約締結日から49年3月まで。18年12月の事業契約締結が前提だが、事業者は対象駐在所の解体、設計、建設・工事監理業務を19年1月〜20年3月にかけて提案に基づき進め、施設の供用と維持管理を順次行っていく。
応募者の備えるべき参加資格要件は、解体、設計および工事監理、建設、維持管理の各業務を担う複数の企業等で構成するグループ。事業契約は落札者が設立するSPCなど(SPCを設立しない場合も可)と締結。県議会の議決(18年11月県議会定例会を予定)を経て、正式契約となる。なお、応募者の構成員は他の応募者の構成企業や協力企業にはなれない。変更も原則として認められない。
各業務を担う主な構成員(企業)の参加資格要件は次の通り。
▽設計企業−県建設工事一般競争入札参加資格者名簿の測量・建設コンサルタント等業者で希望業務内容が「建築一般」で登載。12年度以降に戸建て住宅の設計実績−など
▽建設企業(建築工事を実施する企業)−県建設工事一般競争入札参加資格業者名簿の「建築一式」に登載し、「建築一式」の経審総合評価値が900点以上の特定建設業許可業者。12年度以降に戸建て住宅の建設実績−など
▽工事監理企業−県建設工事一般競争入札参加資格者名簿の測量・建設コンサルタント等業者で希望業務内容が「建築一般」で登載。12年度以降に戸建て住宅の設計実績−など
提供:建通新聞社