指宿市は、老朽化した山川、開聞庁舎の整備計画を具現化させる。山川庁舎は、検討案の一つだった現地建て替えを断念し、文化ホール改修による活用か図書館近辺での新築のどちらかで結論を出したい考え。既存建物の耐震改修を決めた開聞庁舎は3億円前後の事業費を見込み、年末までに基本計画を策定、2018年度から実施設計に入る見通しだ。
支所機能を有する両庁舎は、これまで市民らを交えた検討委員会で整備に向けた考え方などを協議してきた。開聞は、既存庁舎の耐震補強と内外部改修で対応する方向で決定。山川は、現地建て替えか移転で協議を進めてきたが、検討委で結論が得られず、市の判断に委ねることになった。同支所では、現地での建て替えを断念し、隣接する文化ホールを改修した活用か中心部に位置する図書館近辺の新築のどちらかに絞っていきたい考えを示している。
耐震改修を行う開聞庁舎の建物規模は、RC造3階建約1400u(1970年建設)。10月下旬に各階の利活用方針(執務室の配置や案内・交流スペースの確保など)を盛り込んだ提言書を市長に提出しており、12月下旬までに基本計画(担当・肥後設計)を策定する。順調に進めば、18年度から実施設計に入り、19年度に工事発注する予定。
山川庁舎の建物規模は、RC造3階建約1000u(1956年建設)。同支所では、2017年度中に移転場所を固めたい意向で、方向性が決まり次第、18年度にも設計等に着手する。移転新築となった場合は、現在と同等規模での建設が想定される。