太建工業(福井市若杉2丁目107番地 太田浩之代表取締役社長)は、先に行われた「フクイ建設技術フェア2017」の「再生・保全に関する技術」コーナーで、「反応型けい酸塩系表面含浸工法によるコンクリートの長寿命化対策」を出展した。
フェア初出展となる同社は、インフラのメンテナンスに着目。コンクリートの微細ひび割れ等の空隙を継続的に充填し、水密性・耐久性を向上させ、構造物の長寿命化を可能とするコンクリート改質剤「CS―21」をPRした。
硬化コンクリートに塗布等で浸透させることで、コンクリート中のカルシウム成分等と安定した反応物(CSH系結晶)を生成し、空隙を充填。施工後においても新たに発生する微細なひび割れ等を充填する。これら反応により、ひび割れ深部を含む表層部の空隙を緻密化し、水や各種劣化因子の侵入を長期にわたり抑制できる。
駐車場や屋上、地下、水槽など構造物の躯体防水でも効果を発揮し、全国で20年以上の効果持続性が確認されている。2キログラムまたは5キログラムのポリ缶に入る無色透明の臭い気のない液体で、けい酸ナトリウムが主成分。漏水補修・ひび割れ補修では注入(単独またはセメント系材料等と併用)を勧めている。
太建工業は、CS―21シリーズ製品の開発会社で、製造・販売を行うアストン(岡山市北区)を含む複数社が設立した「アストン協会」に入会。勉強会を重ねるたび、構造物の維持管理に必要不可欠な商品と考え、フクイ建設技術フェア2017で出展を決めたのだという。
最近では坂井市の浄水場浄水池増設工事現場で天井スラブの防水工法として採用され、コスト縮減と工期短縮に大きく貢献した。太田社長は「雨天の場合でも材料が流れない程度であれば施工は可能。橋梁防水にも十分に使える」と県内自治体を中心に売り込みたい考え。塗布工法や施工手順などの問い合わせは太建工業(0776―36―5860)へ。