高知県と高知市は、共同で「こうち動物愛護センター(仮称)」の新設を計画。有識者による基本構想検討委員会が発足し、10月27日に初めての会合を開いた。
会合では、事務局を務める高知県食品・衛生課が役割や機能、整備の基本的条件などの骨子案を示した。これによると、立地環境は県中央部の津波浸水地域外で、住宅地から一定程度の距離がある場所とし、家族連れや児童・園児らがピクニックや遠足に利用できるような施設形態を目指すとした。
また整備が想定される施設・設備として「啓発・学習・ふれあいスペース」「動物収容飼養スペース」「診察諸室」「事務管理室」ごとに必要な施設を示した。今後の会合の中で具体的な施設内容を詰めていく。
現在、県内には県市共同で所有している「中央小動物管理センター」(高知市孕東町56ノ2)がある。しかし建設から36年が経過し建物の老朽化が進み耐震性がない。また殺処分を前提とした施設であるためスペースが狭く、廊下や車庫などで飼養するなど適正管理が不十分である。こうしたハード面の課題に加え、動物愛護、適正飼養の普及啓発をさらに推進させるといったソフト面の課題もあり、別の場所にセンターを新設する計画が立ち上がった。
検討委員会は、高知県獣医師会長の上岡英和氏を委員長とする計7人の委員で構成。本年度内に残り2回の会合を開く。県市はこれに基づき基本構想を策定、2018年度以降、適地調査や基本設計などに着手する意向。
提供:建通新聞社