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建通新聞社(東京)
2017/11/01

【東京】都 東村山浄水場、着水井覆蓋化の検討開始

 東京都水道局は、東村山浄水場の着水井などの覆蓋(ふくがい)化に向けた検討を開始する。火山噴火に伴う降灰やテロ行為などの発生による浄水場機能の低下・停止を防ぐため、水面が屋外に開放されている施設を覆う方針。施設の構造特性や強度などを踏まえ、上屋を整備するケースやコンクリートでふたをするケースなど最適な事業手法を絞り込んでいく。
 同局では、経営プランや施設整備マスタープランの中に、新たな危機管理対策の一環として、火山噴火やテロ行為といった新たな危機要因への対応を盛り込み、浄水場・浄水施設を覆蓋化する方針を打ち出している。
 この取り組みの一環として、東村山浄水場などで、水面が屋外に開放されている着水井や沈澱池などの池状構造物の覆蓋化を検討する。
 東村山浄水場(東村山市美住町2ノ20ノ236)は、小河内貯水池(奥多摩湖)をはじめとした多摩川水系貯水池から自然流下で原水を取水するとともに、朝霞浄水場と接続する原水連絡管を通じて利根川系の原水も取り入れ、1日当たり126万5000立方bを急速ろ過方式で処理(うち88万立方bを高度処理)している。
 浄水設備は▽接合井▽着水井▽混和池▽フロック形成池▽薬品沈殿池▽急速ろ過池▽配水池▽配水ポンプ所▽薬品処理所▽活性炭注入所▽洗浄排水池▽排水処理施設―などで構成。このうち着水井などを対象に、覆蓋化に向けた検討に着手する。
 具体的な事業としては、上屋を整備するケースやコンクリートなどでふた掛けするケースを想定しており、既存施設の規模や強度、構造特性などを踏まえつつ、事業費や事業期間も考慮して最適な事業手法を絞り込んでいく考えだ。

提供:建通新聞社