新日本コンサルタント(富山市吉作、市森友明代表取締役社長)は、アセットマネジメントの国際規格ISO55001を取得し、認証登録を受けた。
同規格は下水道、道路、橋梁、鉄道、その他のエネルギー、通信といった社会インフラ分野で、人材・資金・情報のマネジメントを含め、計画的かつ効率的な施設管理を行うことにより、ライフサイクル期間に最大の資産価値を生み出すために必要な要求事項をまとめたもの。
同社の認証対象は道路、橋梁、下水道、河川、砂防、海岸・海洋施設のアセットマネジメントに関するコンサルティング業務。県内初の登録であり、道路と橋梁分野では日本海側初の取得となる。
10月31日には富山市の富山商工会議所で認証登録証授与式が行われ、新日本コンサルの市森社長、専務取締役設計計画本部長でアセットマネジメントシステム管理責任者の阿曽克司氏、認証機関の日本環境認証機構(JACO)の立上和男社長、青木泉事業開発本部長が出席。
立上社長は、「認証取得はゴールではなく出発点。エクセレントなマネジメントシステムを日々改善し、日本のインフラの維持管理に貢献してほしい」と祝辞。市森社長は、「認証取得を機に、断片的だったインフラの維持管理のビジネスを、全体的なマネジメントとして統合することで、ビジネス領域を拡張する。地域の行政機関に、より高度な役に立つサービスを提供する第一歩としたい」と抱負を述べた。
その後、立上社長から市森社長に認証登録証が授与。記者会見で市森社長は「近い将来に高い確率で、トータル的にインフラをマネジメントする時代が来る」と強調し、PPPやPFIを専門とする部署を「早ければ来年にも立ち上げる予定」と表明。維持管理の課題である安全の担保、予算の問題の解決に向け、「まずは、富山県内の自治体向けにサービスを提供していきたい」との意気込みを語った。
海外事業に関し市森氏は、「インドネシアで発電ビジネスを展開しているが、日本のような成熟社会になれば、われわれのサービスが生かせる時がくる」との見解を示し、JACOの青木本部長は、「この規格はインフラの長寿命化だけが目的ではない。揺りかごから墓場までをマネジメントすることが必要。海外でもビジネスチャンスはある」と指摘した。