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日本工業経済新聞社(山梨)
2017/10/31

【山梨】建設業団体へ労災防止緊急要請

 県内で土木工事などの労働災害が増加していることを受けて山梨労働局は10月31日、県建設業協会や建設業労働災害防止協会県支部、県トラック協会など4業種5団体に対して、労働災害防止対策の徹底や職場における死亡災害撲滅へ向けた緊急要請を行った。
 労働局によると、本年1月から9月までの県内の休業4日以上の労働災害は、死傷件数・死亡災害件数とも前年同期と比べ減少傾向にあるが、業種別では土木工事業が26・9%増、化学工業が83・3%増などと増加。そのため、関係団体に労災防止対策の徹底などを緊急要請した。
 木幡繁嗣労働局長はあいさつで「今後1件でも労働災害が減少しますよう、緊急に要請をいたします。関係団体の皆さまのご協力を」と述べた。
 土木工事業に関しては、発注者に対して、適切な請負代金の額や工期の設定で工事従事者の安全や健康を確保すること、安全や健康の確保に必要な措置が設計や施工などの各段階で適切に講じられることなどを要請。
 業界団体や災害防止団体に対しては、基本的な作業であってもリスクアセスメントを実施し、適切な安全措置を講じた上で労働者に作業を行わせるよう安全管理の徹底を図ること、現場責任者が適切に安全管理を行えるよう教育を行い、KY活動の形骸化や労働者の不安全行動の防止に努めることを要請した。
 さらに、これから年末年始を迎え、労働災害が増加傾向となることが予想されるため、さらなる労災防止活動の徹底、一層の安全意識の向上を求めた。