千葉市は27日、県立幕張海浜公園(D〜Gブロック)及びその周辺を対象にした「パークマネジメント体制による大規模公園の再整備・運営に関する事業手法調査」の公募型プロポーザル選定結果を公表した。特定されたのは山下ピー・エム・コンサルタンツとオオバの共同体。日本サッカー協会による(仮称)JFAナショナルフットボールセンターや、賑わい創出に資する集客施設の設置に伴い課題となっている駐車場等の移設・改修や管理・運営について、県市や関係事業者の連携によるパークマネジメント体制を前提とした事業計画や事業手法を検討する。
同調査の履行期間は2018年3月6日まで。市は委託額の上限を1499万400円(消費税を含む)としてプロポーザルを実施。4者から参加の申し込みがあり、そのうち2者が企画提案を行った。特定された山下ピー・エム・コンサルタンツとオオバの共同体は、ナショナルフットボールセンターの整備基本計画策定に関するコンストラクション・マネジメント(CM)業務も担当した。
調査対象地域は、既存のZOZOマリンスタジアム及び(仮称)JFAナショナルフットボールセンター計画地周辺と浜田川対岸の幕張海浜公園(D〜Gブロック)約50ha。主な調査項目は、@基本事項の整理Aパークマネジメント体制の検討Bパークマネジメント事業の検討(共用施設の再整備・運営)。
基本事項の整理では、現状把握(立地施設及び計画・構想施設の概要)を行った上で、複数の事業主体の混在、集客施設導入に向けた土地利用などの課題を整理し、限られた資源を効率的に活用する仕組みづくり(パークマネジメント体制の検討)、新たな魅力づくりに資する集客施設導入を実現するための整備(動線ネットワークの再整備・運営)といった対応方針を明らかにする。
パークマネジメント体制の検討では、複数の事業主体間の調整を行いながら、エリア価値向上のために連携あるいは共同して取り組むべき事項、パークマネジメント組織の検討(体制・法的根拠、組織が担うべき機能)などを検討。
パークマネジメント事業の検討では、駐車場やバスロータリー、歩行者空間など共用施設の施設規模・配置の検討、パークマネジメント事業の前提整理(事業主体、事業範囲、事業収益の取り扱い)、実現可能な事業スキームの検討などを行う。
パークマネジメント体制を前提とする事業での連携イメージは、駐車場事業者を中心に公園管理者(土地所有者)である県、地元の千葉市及びZOZOマリンスタジアムを本拠地とする千葉ロッテマリーンズ、ナショナルフットボールセンターを計画する日本サッカー協会、それに集客施設等事業者が連携して、駐車場や各施設の利用、イベント開催など柔軟な施設管理、既存施設の更新等にあたるというもの。
なお、ナショナルフットボールセンターの設計・施工者については、9月に日本サッカー協会が戸田建設・三菱地所設計JVを選定している。