横浜市道路局は都市計画道路上郷公田線の整備で、公田地区に建設する「(仮称)桂町トンネル」の実施設計を2017年度内にまとめる。延長300b、総幅員27bの2連トンネルをNATMで構築する計画の下、低土被りを踏まえた補助工法の検討などを通じて施工手順を具体化する。これに伴う業務を基礎地盤コンサルタンツ(横浜支店、横浜市中区)に委託した。同路線とほぼ並走する横浜環状南線(横環南、東日本高速道路会社施行)の整備状況を考慮しながら工事の発注時期を見極めていく。
上郷公田線は栄区上郷町の神戸橋交差点を起点、同区公田町の桂町交差点を終点とする環状4号線(主要地方道原宿六ツ浦)のバイパスで、延長約3200b、標準幅員32b。起点側から▽上郷地区約200b(神戸橋交差点〜西ケ谷団地入口交差点、第4種第2級・2車線)▽桂台地区約1300b(西ケ谷団地入口交差点〜桂台第四公園付近、第4種第2級・2車線)▽公田地区約1700b(桂台第四公園付近〜桂町交差点、第4種第1級・4車線)―の3地区に分けて事業を進めている。。
区間の大半を横環南のトンネル上部に通し、公田地区内で横環南の公田インターチェンジ(IC)と連結させる。道路構造のメインは平面だが、桂台地区の一部に延長150b程度のトンネル(車道幅員3・25b×2)を開削工法で、公田地区の終点端に同300bの桂町トンネル(車道幅員3・25b×4、歩道幅員3・5b×2)をNATMで建設する。
実施設計では、別途委託した地質調査(日建コンサルタンツ、横浜市港北区)で把握する現地の土質や地下水の状況などを基に、2〜17bの土被りを踏まえた最適な補助工法(例・長尺鋼管先受、地盤改良など)を選定。現道のある桂町交差点側からの掘削を想定しつつ、複数年にわたる工事手順を具体化し、工事の発注に必要な図書を作る。2018年3月16日を期限に業務成果品を得て工事発注の前提を整える。
一方、公田地区内に設けられる横環南の公田ICは栄区桂台西〜公田町の延長約1000bに、2連函渠の本線脇へ上郷公田線とつなぐ函渠・掘割のランプを造る格好。東日本高速道路会社が道路詳細設計(大日本コンサルタント、東京都豊島区)を進めている他、掘割試験工事(大林組)の中で本線函渠50bとランプ函渠・掘割の一部150〜190bを建設中だ。
提供:建通新聞社