17年度優秀施工者国土交通大臣顕彰で土工の「建設マスター」に輝いた杉本克彦さん。「大変嬉しく思う。皆様にご協力頂いたたおかげ」と喜びを語る。
仕事をするうえで大切なこととして、「以前と比べて社員の平均年齢も随分と若くなった。若い子を育てる意味でも、まずはコミュニケーションをしっかりととれる環境づくりが必要」と心掛ける。
「自分たちの若いころは教えてもらうより見て覚える時代。今の時代に『習うより慣れろ』は中々合わないのかもしれないと思う。横に着いて、正しいやり方を見せて、仕事の内容や意義を理解して貰えるように取り組んでいく」。
若い世代については「休日に拘るのは分かるが、勤務時間をただ過ごすだけではなく、やらなくてはいけないことについてはメリハリをつけた、真剣な仕事をして欲しい。心の緩みは事故にもつながる」と提言。
「今の時代のやり方に寄り添うのは大切だが、寄り添いすぎてもよくない。良い距離感を探せるように取り組まなくてはならない。また、若い世代にも、自ら成長のために努力をしてほしい」。
インターンや見学会など、建設業の魅力を上げ、理解を深める取り組みも積極的に進める。「建設業に携わる上で、地域との交流を密にすることは必要不可欠。地元の特性を理解した上で、地場に密着すること。困ったときは杉本に頼めば大丈夫と思って頂けるようにしなくては」。地域の安全安心の担い手として、今後も努力を続けていく。
杉本組(小浜市遠敷)代表取締役。「建設業はものづくり。作ったものは未来に残る。それに携わる誇りや喜びを感じてもらいたい」と魅力を語る。60歳