日本工業経済新聞社(埼玉)
2017/10/26
【埼玉】空衛協会が安全大会開催
埼玉県空調衛生設備協会(大原萬彌会長)は20日、さいたま市中央区下落合の埼玉県管工事会館大会議室で、2017年度安全大会を開催した。来賓に県都市整備部設備課の須賀浩之副課長を招き、集まった約50人の参加者は、埼玉労働局労働基準部健康安全課の塩野七重課長から、『労働安全行政について』の訓示を受けた。また、機能矯正アドバイザーの河野愛美氏が、ストレッチによる腰痛対策を指導。その後は全員で安全大会宣言を行い、災害予防思想の普及を図り、作業環境を整備し、安全活動を強力に推進することを誓い合った。
大会は、横田生樹企画経営委員長の開会の言葉で始まった。横田委員長は「年末、年度末と、建設業において一番の繁忙期を迎えることになりますが、今期も無事故・無災害で、終われるように頑張っていきたいと思います」と述べた。
主催者を代表してあいさつに立った大原会長は、「安全大会はいろいろな場で行われていると思いますが、やはり何かが起こってからでは遅いということで、本当に重要だと感じています。せっかく忙しい合間を縫って来ていただいているのですから、訓示をしっかり聞いていただき、参考にしていただきたい。最近の大きな話で言えば、大手自動車メーカーが検査を怠りました。1つ事故が起きてしまえば、大きな損害になるわけです。我々は中小零細でありますが、自分の企業、社員のことを考えると、こうした安全大会が、いかに大事かということに気付かされます」と、大会の趣旨への理解、健全経営の堅持に安全が欠かせないことを訴えた。
来賓あいさつで、県の須賀副課長は日ごろの行政への協力に感謝を述べた後、「こうした機会を通じて、会員企業の社員の方、現場の作業員の方への安全意識の向上に努めていただきたい」と話し、引き続き協力を依頼した。
訓示では、埼玉労働局の塩野課長が、ことし9月までの県内における労働災害発生状況として、死亡災害、休業4日以上の死傷災害について報告。また、過去5年間の災害型別発生件数から傾向を解説した。
塩野課長は、「事故はいつ起こるか分からない。起これば取り返しのつかないことになる。そうならないために、リスクを下げる対策を講じることがリスクアセスメント」と述べ、建設業で多発する墜落・転落事故を防ぐ手立てとして、はしご、脚立が絶対安全とはいえない道具である認識を強調。適切な使用を呼び掛けた。
引き続き休憩を挟み、河野氏の指導のもと、腰痛対策について実際にストレッチを体験した。河野氏は「日常生活では腰椎が丸まった状態で過ごしている。たまに体の使い方を逆にするという発想で、体を動かしてあげることが大切」と、無理のない機能矯正を教わった。
その後は、正和工業鰍フ横田保志冨氏の先導により、安全大会宣言を全員で唱和し、大会を終了した。