トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(神奈川)
2017/10/24

【神奈川】県 モデル工事に2件 県内のICT発注

 神奈川県内で2017年度にICT活用工事(いずれもICT土工)などとして発注された案件が23件に上ることが分かった(今後、公告、または契約する案件を含む)。この中で、3次元起工測量など建設生産プロセスのいずれかにICT技術を活用している工事は神奈川県発注の1件のみ。県ではこの他、2件を「ICT活用モデル工事」に初適用し、入札手続きを進めている。他方、国では国土交通省横浜国道事務所などが数件でのICT活用に向けて準備を行っている状況だ。
 県の3件は、いずれも県土整備局横須賀土木事務所が発注した三浦縦貫道路U期の工事。このうち、県の工事として初めてICTが活用された「平成28年度道路改良工事(ゼロ県債)その1」は、施工者(いづみ工事)による提案を受けて行われたもの。ICT建機などを活用し、延長160b、掘削工約2万立方bを内容とする工事を行った。
 これに対して、公告中の2件(平成29年度道路改良工事(県単)その7、同その8)は、モデル工事として位置付けられている。土量は掘削工1万8000立方b(その7)、路体盛土1万立方b(その8)など。いずれも9月26日公告で、10月26日に開札する予定。
 県が9月25日に施行した、県土整備局ICT活用モデル工事実施要領によると、「3次元起工測量」から「3次元データの納品」に至る建設生産プロセス全段階でICTを全面的に活用する案件をモデル工事として定義。全て受注者希望型となる。受注者がモデル工事の実施を希望する場合は、施工計画書の提出までに発注者と協議し、承諾を得る必要がある。
 対象は原則として土量(掘削土量と盛土土量の合計)が5000立方b以上で、かつ、積算参考資料(土木工事編)のICT施工歩掛参考資料に記載されている工種を含む土木工事となる(道路土工の場合は、掘削工、路体盛土工、路床盛土工、法面整形工)。
 モデル工事を実施した場合の経費は設計変更で対応することとし、ICT施工歩掛参考資料に基づき積算を行う。また、モデル工事を実施し完成した場合に限り、工事成績評定で加点することになっている。

○直轄工事は第3四半期に6件発注

 一方、直轄工事では、横浜国道事務所が厚木秦野道路の関連工事などいずれも契約済みの2件を対象候補として考えており、準備を進めている。また、▽H29多摩川古市場築堤護岸外工事▽H29多摩川中丸子上築堤護岸工事▽H29多摩川古市場一丁目築堤護岸工事▽H28相模川須賀築堤工事(以上、京浜河川事務所)▽H29管内改築区間改良(その3)工事▽横浜湘南道路藤沢地区改良(その4)他工事(以上、横浜国道事務所)―の6件が第3四半期に発注される予定。
 この他の発注機関では、中日本高速道路が「東名高速道路綾瀬スマートインターチェンジ工事」など9件を契約済み。

提供:建通新聞社