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建設新聞社
2017/10/25

【東北・福島】鹿島が優先交渉権者/大熊町メタン発酵バイオマスの可能性調査

 福島県大熊町は、簡易公募型プロポーザルで事業者選定を進めていたメタン発酵によるバイオマス活用事業の可能性調査業務について、鹿島を優先交渉権者に決定した。19日のプレゼンテーション審査で選定したもので、次点交渉権者は清水建設だった。
 計画では、町内の数百fにおよぶ農地や町土の大半を占める山林に存在する膨大なバイオマス資源を有効活用し、有機性廃棄物から取り出したバイオガスを利用したエネルギーの供給を図る。このメタン発酵によるバイオマス発電は、セシウムが生成物に移行しない熱電供給システムとして注目を集め、原発事故で全域避難が続く大熊町は、今後整備を予定するイチゴ栽培施設や温浴施設などへのエネルギー供給を目指す。
 今回の可能性調査では、イチゴ栽培施設を対象に事業導入の可否を検討し、併せて▽町内で調達可能な原料▽必要な原料を調達する方法▽施設整備費用および運営・維持・管理経費▽補助金の活用―について整理し、事業化に向けた可能性を分析する。履行期限は2018年3月20日。
 イチゴ栽培施設は大熊町大川原西平1023ほか地内に建設するもので、現在、実施設計・施工者一括選定の公募型プロポーザルを進めており、11月下旬にプレゼンテーション審査を行う予定となっている。
 施設構造は耐候性鉄骨フィルムハウスで、栽培面積は約2f、太陽光利用型高設養液栽培方式を採用する。1年間に必要なエネルギー量は、電力が113万`h時、熱量が504万メガカロリー、Co2が45万`cを想定している。

 提供:建設新聞社