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日刊建設タイムズ社
2017/10/25

【千葉】将来イメージを審議/県港湾課/千葉港幹事部会を開催/2・7万GT級多目的岸壁整備

 県県土整備部港湾課は19日、千葉県地方港湾審議会千葉港幹事部会(会長=古川正美・国土交通省千葉港湾事務所長)の第2回目を開催し、千葉港港湾計画の改訂に向けた要請と課題への対応や今後のスケジュールについて議論した。要請と課題への対応では、前回の主要施設の配置イメージに加え、今回は各地区の要請と課題への対応策として将来の利用イメージの素案が示された。
 検討方針では、葛南西部地区・葛南中央地区・葛南東部地区、八幡地区、五井地区、姉崎地区、北袖ケ浦地区、南袖ケ浦地区は既定計画通りとし、千葉北部地区、千葉中央・千葉南部地区は、将来の利用イメージが示された。
 千葉北部地区は、海上交通ネットワークによる各地区との連携不足や港内の放置艇収容施設不足の課題に対応するため、旅客船桟橋と小型船の収容施設を位置付け、小型船だまりに小型さん橋4基(水深3m)を新設する。
 千葉中央地区では、外内貿コンテナ埠頭での船舶の大型化に伴う既存岸壁の水深や延長不足、コンテナヤードの面積不足などの課題に対応するため、3万DWT級コンテナ船に対応する水深12m・延長250mと5万DWT級コンテナ船に対応する水深14m・延長330mの2バースを位置付ける。コンテナターミナルは現在の約8haから約17haに拡張する。
 外内貿埠頭の完成自動車については、既存岸壁の延長不足やヤード不足に対応するため、7万GT級自動車専用船に対応する水深12m・延長300m、6万GT級自動車専用船に対応する水深12m・延長260mの2バースを位置付け、自動車ヤードを既存の約12haから約20haに拡張する。
 内貿ユニットロード埠頭は、船社が現行の8000GT級RORO船を大型化する計画があり、1万GT級に対応する岸壁が必要となることから、1万GT級のRORO船に対応する水深9m・延長220mと5000GT級RORO船に対応する水深7・5m・延長130mの岸壁を位置付ける。
 外内貿埠頭のバルクについては、外貿の一般貨物(バルク)は千葉中央埠頭に、内貿の一般貨物(バルク)は出洲埠頭及び千葉中央埠頭I岸壁に集約し、効率的な荷役や輸送を図る。施設規模は1万5000DWT級に対応する水深10m・延長200m、3万GT級の旅客船に対応する水深7・5m・延長240m、5000DWT級に対応する水深7・5m・延長130mを位置付ける。
 多目的岸壁については、クルーズ船の寄港回数が増加傾向にある中で、クルーズ船を受け入れる岸壁がないことから「ぱしふぃっくびいなす」(2万6594GT)の寄港に対応できる多目的岸壁を整備。既存の水深7・5m・延長130mのI岸壁を、2万7000GT級に対応できる水深7・5m・延長240mの岸壁に改良する。
 小型船だまりは、現在116隻の小型船が係留されているが、今回の計画で、千葉中央地区の埋め立てに伴い、係留している小型船を移転、集約する。また外郭施設は、港内に直接入射する波が増加傾向にあることから、港内静温度を確保するため防波堤を計画する。
 港湾計画の改訂に向けた事業スケジュールは、年内に港湾計画の素案を策定し、年度内に港湾計画原案を策定。来年5月の千葉県地方港湾審議会に港湾計画案を諮り、来年夏以降の策定を目指す。k_times_comをフォローしましょう
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