日本工業経済新聞社(山梨)
2017/10/23
【山梨】甲府市 荒井ため池を整備へ
甲府市農政課は、国の補助金を活用し、荒井ため池(土堰堤貯水量約5000立方m、下帯那町)整備を計画している。
来年度以降から実施計画や測量設計など委託業務を進める。その中で、想定被害に対する対策工について、水管理、下流特定、洪水特性、流入形態などを勘案。必要となる洪水調整施設の規模を検討する。4年から5年後の着工を目指す。
整備計画の概要書作成は、10月上旬にパスコ山梨支店(丸の内2−30−2)へ委託。13年度に実施した耐震調査およびため池ハザードマップの作成業務における調査結果を踏まえ、今後の整備計画を作成し、農業用施設の維持や農業経営の安定、地域住民の暮らしの安全を確保する。
荒井ため池がある上帯那町の周辺は、稲作がさかんで、同池のほかにも、▽大正池(3万7600立方m)▽昭和池(3万400立方m)▽仮宿(3000立方m)−などが点在。近くには千代田湖(丸山貯水池、農業かんがい用人造湖)もある。
今後のため池整備について農政課は「改修しなければならないものはあるが、荒井ため池は重要な農業用施設の一つ。近くに住民もおり、早期に対応していきたい」と話している。