東京都教育庁は、井草高校(練馬区)と武蔵丘高校(中野区)の2校で校舎棟などの劣化調査を開始した。両校とも既存建物の老朽化が進行しているため、建て替えや改修といった整備手法の検討を進めており、建物と設備の劣化状況を確認して事業化までの間に必要な修繕・改修内容を把握する。
井草高校(練馬区上石神井2ノ2ノ43、敷地面積2万4590平方b)には、1964年建設の北校舎棟(鉄筋コンクリート造、延べ床面積4625平方b)と84年完成の西校舎棟(同、延べ床面積2624平方b)、08年建設の管理棟(同、延べ床面積1940平方b)と74年完成の体育館(同、延べ床面積2812平方b)がある。建物の老朽化や生徒数の増加に対応するため、全面的建て替えや一部建物の改修などの検討を進めている。事業化に先立ち、建物を安全に利用し続けられるよう、既存建物の劣化状況を確認し、補修や改修の必要性と時期を探る。
対象とするのは西校舎棟と体育館棟。屋根や外壁などの建築部位と、電気設備機器、機械設備機器の劣化状況を調査するとともに、学校関係者らのヒアリングで不具合などを確認し、劣化・不具合の進行の程度や規模、措置の緊急度などをまとめる。
一方、武蔵丘高校(中野区上鷺宮2ノ14ノ1、敷地面積3万0785平方b)には、築後40年以上経過した▽D棟(鉄筋コンクリート造3階塔屋1階建て延べ3113平方b)▽B棟(同造3階建て延べ1739平方b)▽体育館(格技棟、鉄骨造平屋869平方b)―の3棟と、30年近く経過する▽A棟(鉄筋コンクリート造4階塔屋1階建て延べ2986平方b)▽C棟(同造3階塔屋1階建て延べ2479平方b)▽体育館(鉄骨鉄筋コンクリート造2階建て延べ2405平方b)▽プール棟(同造2階建て延べ169平方b)―などがある。
いずれの建物も老朽化が進んでいるため、改築することを視野に対策の検討を進めている。今回はこれらの建物のうちA棟とC棟、体育館を対象に劣化状況を調べる。
調査業務は設の杜コンサルタント(品川区)が担当し、年度内に取りまとめる。
提供:建通新聞社