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日刊建設タイムズ社
2017/10/23

【千葉】県立図書館の在り方諮問/県教育委員会/年度内に基本構想策定/3館の機能集約等検討

 県教育委員会は、今月4日に開いた県生涯学習審議会で「県立図書館の今後の在り方」について諮問した。年度内に答申が出される見通しで、答申での意見などを参考に、年度内に基本的な構想をまとめる。基本構想の中で、老朽化し耐震性の不足する中央図書館の建て替えや、3館に分散する図書館の機能集約などを含めた県立図書館の今後の方向性が示される見通し。
 同委員会では2011年12月に、県立図書館協議会の答申や県生涯学習審議会からの意見を踏まえ「県立図書館の今後の在り方」を策定した。策定から6年を経過したことや、本年2月に「県公共施設等総合管理計画」、7月に「公の施設の見直し方針」が策定されたことなどを踏まえ、行財政改革の視点を含めて県立図書館の在り方を見直すことになった。
 公の施設の見直し方針では「現行の県立図書館3館体制について、その役割や今後の図書館を取り巻く状況を踏まえ、機能集約化等も含め継続して検討を行う」こととした。
 また、図書館の在り方の見直しに向けて、県教育庁が9月に「県立図書館の在り方検討事業」を図書館計画計画研究所(東京都文京区大塚3―1―1)に委託。老朽化が著しい中央図書館を含めた県立図書館について、市町村立図書館との連携方策やインターネットを活用したサービスの実施など、県立図書館として求められる役割・機能、施設整備の方向性などについて検討している。
 同事業では、▽3館体制を維持する場合▽2館体制に集約する場合▽1館体制に機能集約する場合――の3つのパターンについて検討。
 同審議会では、委員から「県立図書館3館で図書館のない市町村をバックアップするという当初の役割は終えたのではないか。これからは1館に集約し、高機能化し、専門性の高い施設を目指したらどうか」などの意見が出されたという。
 県立図書館は1892年5月に「千葉県教育会附属書籍館」として開館し、1934年7月に県立図書館新館舎が千葉市市場町の旧県庁南庁舎の位置に落成。68年6月に、旧県警察本部庁舎建設に伴い、現在地に移転。
 その後、87年7月に県立図書館2館目となる西部図書館が松戸市に、98年11月には3館目の東部図書館が旭市に開館した。
 中央図書館(千葉市中央区市場町)は68年6月の竣工。建物規模は、プレストレスト・プレキャストコンクリート造一部RC造地下2階地上5階建て延べ約6171・03u。蔵書冊数は86万2933冊。同施設の設計は大高建築設計事務所(東京都渋谷区初台1―47―1)が担当。工事は戸田建設が施工。
 西部図書館(松戸市千駄堀)は87年3月の竣工で、建物規模はRC造地下1階地上3階建て延べ3261・7u(本館2349・94u、書庫棟911・76u)。蔵書冊数は26万9012冊。
 東部図書館(旭市ハ)は98年3月の竣工。建物規模は延べ3590・86u。蔵書冊数は27万1673冊。k_times_comをフォローしましょう
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