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建通新聞社(神奈川)
2017/10/23

【神奈川】新本牧ふ頭、本牧沖への整備を決定

 国土交通省関東地方整備局と横浜市は新本牧ふ頭を本牧沖に整備することを決めた。セル式やケーソン式の護岸などを建設し、建設発生土や浚渫土などで約140fの海域を埋め立てる。おおむね20年程度の工事期間を想定している。10月20日に縦覧を始めた環境影響評価方法書で示した。関東地整、市の双方で2017年度内に整備計画などを固め、18年度以降の事業化に備える。
 新本牧ふ頭は14年12月改訂の横浜港港湾計画で本牧ふ頭D突堤(横浜市中区)の東方沖約144fへの整備が位置付けられた。総延長3400bの外周護岸や水深18b以上の岸壁800bを建設し、約2400万立方bの浚渫土や建設発生土などで埋め立てて▽ふ頭用地88・7f▽緑地3・6f▽交通機能(臨港道路)用地2・8f―を造成。面積48・5fの海面処分用地も確保して、約1500万立方bの浚渫土砂や建設発生土なども受け入れられるようにする。ふ頭の突端には延長150bの防波堤を造る。
 関東地整と市は3月の計画段階環境配慮書の縦覧を皮切りに環境アセスメント手続きをスタート。港湾計画に位置付けられた「本牧沖」に加え、「大黒沖」と「金沢沖」も挙げて整備場所の絞り込みを進めていた。
 今回の方法書で▽潮流▽水質▽水底底質▽地形・地質―などに与える影響が大黒沖や金沢沖よりも小さく、社会的要素(航行船舶の安全性、物流機能強化のための立地性など)や経済性に関しても最も優位とし、本牧沖への整備を決定。アセス手続きを計画段階から事業実施段階に移行させた。
 12月4日まで縦覧し意見を募るなどした上で、次のステップとなる準備書の作成・公表作業につなげる。
 新牧ふ頭の整備を巡り、関東地整(京浜港湾事務所)は大水深岸壁や護岸、用地造成などの全般にわたる▽概略構造▽概算工費▽概略工程―をパシフィックコンサルタンツ(首都圏本社、東京都千代田区)で検討。新規採択時評価のための資料も中央復建コンサルタンツ(東京本社、東京都千代田区)への業務委託の中で17年度内に作る。
 一方、市も開発エンジニアリング(横浜営業所、横浜市中区)への業務委託を通じ、ふ頭用地を中心とする約95fの護岸構造や埋め立て手法などを考えて17年度内に全体工程を練ることにしている。

提供:建通新聞社