国土交通省はこのほど、都市公園における樹木の点検・診断の基本的な考え方および点検・診断を実施する際に配慮しすべき基本的な事項についてとりまとめた「都市公園の樹木の点検・診断に関する指針(案)」を策定した。
都市公園は、高度経済成長期に積極的に整備されたため、多くの樹木は老齢化・大径木化が進行しており、倒伏や落枝による重大な事故等の発生リスクが高まることが懸念されていることから、樹木の持つ機能や効用の増進と樹木の安全性の確保を継続的に両立させていく必要がある。
このため、15年4月に示している「公園施設の安全点検に係る指針(案)」のうち、「維持管理段階における樹木の点検」部分に関する別冊として、都市公園における樹木の点検・診断の基本的な考え方および点検・診断を実施する際に配慮すべき基本的な事項についてとりまとめた指針案を策定した。
指針案では、点検・診断のイメージとして点検では▽巡視や立ち寄りによる日常点検▽日常点検より詳細な定期点検▽災害が発生または想定される時に実施する災害対策点検―を提示。定期点検では樹体の揺れを評価・記録する樹木点検票を作成することなどを事例として示している。
一方、日常点検や定期点検、災害対策点検により、変状・異常があった場合は鋼棒貫入等により診断を実施。樹木診断カルテで評価・記録することが示されている。
なお、同指針案の入手は同省ホームページへ。