愛知県は、蒲郡市海陽町3ノ33他の地先公有水面で、新たな埋め立てにより三河港大塚地区へのアクセス道路を整備するため、公有水面埋め立ての免許を出願した。順調なら2018年の年明けにも免許を取得できる見込みで、17年度末か18年度の早い時期にも工事に着手する予定だ。
大塚地区の東側は長年未利用地の状態だった。しかし、16年に民間企業の研修施設が完成。また、19年春の開業を目指し、リゾートホテルの建設も始まっている。これに伴い交通量は増加傾向にある。そのため、同地区へのアクセス道路を東側に1カ所増やすことにした。臨港道路海陽3号線と都市計画道路大塚金野線を国道23号の大塚鎌倉交差点で接続させる計画。このルートが公有水面上を通過する。橋梁の建設は難しいため、埋め立てによる道路整備を行うことにした。
延長約100bは埋め立て、約16bはボックスカルバートとする。幅員は27bで、片側2車線で両側に歩道を設ける。北上する車線には右折レーンも2車線設ける。新設道路の両側には防潮壁を設け、南側の埋め立て地側(大塚地区側)にある既設の防潮堤と接続させる。
南側からA区域、B区域に分けて工事を進める。埋め立て区域の面積は、A区域が69平方b、B区域が3470平方bの合計3539平方b。工事の施工区域の面積は2万2976平方b。
工事はまず浚渫を行い、その後にボックスカルバートを施工する。浚渫は、東側道路護岸の基礎工を先行して行い、これに接続する仮設道路を設置して陸上施工する。
ボックスカルバートは、3連のボックスカルバートを南側(大塚地区側)の2連部分と、北側(陸域側)の1連部分の2期に分けて進める。南側の2連部分のボックスカルバートの周囲を仮設矢板により1次締め切りし、2連ボックスカルバート本体と既設護岸との取り付け部の場所打ちコンクリートを施工。既設護岸との間の埋め立て地であるA区域を外海と遮断する。その後、北側の1連ボックスカルバートの作業ヤードとするため、A区域と2連ボックスカルバート上の一部区域に山土を投入。1次締め切りの仮設矢板を撤去する。北側1連部分のボックスカルバートの周囲を仮設矢板で2次締め切りし、北側のボックスカルバートを施工後、仮設矢板を撤去して3連のボックスカルバートを完成させる。
次にボックスカルバートの北側に接続する道路護岸の基礎工を施工。これらによりB区域を外海と遮断した後、浚渫土砂を投入。その後、道路護岸の本体工を施工し、A区域の残りとB区域に残土、山土を投入して埋め立てる。
埋め立て地の地盤高さはD.L.+2・27b〜D.L.+5b。埋め立て工事の期間は3年をみている。
今後は、関係機関と協議を進め、蒲郡市の12月議会での議決を得た後、免許の取得となる。18年の年明け早々の取得を見込んでいる。免許取得から4カ月以内に工事に着手することになっているため、取得後すぐにも工事契約の手続きを進める。
提供:建通新聞社