建通新聞社
2017/10/11
【大阪】3大水門新設へ 基本検討業務を公告
南海トラフ巨大地震に備えた西大阪地区の津波対策について、大阪府は安治川水門など3大水門を新設するため、基本計画の検討に着手する。
新設の対象となるのは、安治川水門、尻無川水門、木津川水門の3大水門。新設水門に必要な機能としては▽想定される津波に対し浸水被害が発生しない▽南海トラフによる津波波力に耐力がある▽地震・津波発生後も高潮水門として対応可能である―などとしている。
府では、水門の概略検討などを委託するため、「津波対策施設等基本検討業務」の公募型プロポーザルを公告。10月12〜13日に参加表明書を受け付ける。11月20日に提案書を提出させ、12月8日にヒアリングを実施。同月13日に選定結果を公表する予定だ。
業務内容は、水門・付属設備などの概略検討、水門設置による影響・対策検討、津波耐力・耐震照査、既設水門撤去計画など。納期は2019年2月28日。委託上限額は8000万円(税込み)。
西大阪地区の津波対策については、大阪府河川構造物等審議会を設置し、3大水門を新設する案、現水門下流に減勢施設を設置する案の2案を中心に検討を進めてきた。その結果、既存水門との併用を前提とした場合は、機能性やコスト面から見て、現時点での採用は難しいと結論付け、3大水門を新設することにした。工事時期は未定だが、更新時期が迫る水門については、遅くとも31年までに整備を完了させる必要があるとしている。