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建通新聞社四国
2017/10/06

【愛媛】愛媛県 予定価格などの算出不備

 愛媛県は、建設工事の入札において教育委員会発注案件と南予地方局建設部案件で、予定価格と最低制限価格の算出に不備があったと9月29日に発表した。
 教育委員会は、設計書作成時に用いる共通費率(共通仮設費率・現場管理費率・一般管理費率)で独自の積算基準を適用しており、また2006年度以降は費率を変更しておらず、古い積算費率を適用していた。これにより、他県工事と比べ1割程度、設計金額が低く積算され、低価格入札となる可能性が高くなっていた。
 17年度の低価格入札となった案件は、7月から8月にかけて入札した、県立学校工事の4件。
 県では繰り返し低価格の入札を行ったものに対し、回数に応じて一定期間排除する措置を行っているが、4件の入札で低価格入札で失格となった建設業者7者については、排除対象の累積回数には加算しないよう対応するとともに、今後は建築住宅課営繕室の積算基準を用いることとなった。
 南予地方局建設部では、6月23日に指名競争入札した石丸地区急傾斜地崩壊対策工事。土砂の低質試験費用を二重計上する過ちがあり、予定価格の算出が8万円、最低制限価格が6万0881円高くなっていた。
 これにより4社応札のうち1者が最低制限価格を下回り失格となった。7月下旬に情報公開請求があり、設計書をチェックして算出誤りが判明した。
 同工事はすでに着工されており、工事を中止した場合の影響などを総合的に判断し、現行契約を継続するとともに、失格となった建設業者には、県の最低制限価格の算出ミスのため、排除措置の累積回数への加算は行わない。

提供:建通新聞社