東京都建設局は都立公園の多面的活用の推進方策に基づき、日比谷公園の将来像と再整備の在り方を探るため、外部有識者らで構成する「日比谷公園グランドデザイン検討会」を設置する。10月16日に都庁内で初会合を開き、歴史ある公園の特性を踏まえつつ、現代の都民ニーズや周辺のまちづくりと連携した再整備の方向を議論する。2018年5月までに4回の会合を開き、同年6月にグランドデザインを公表する考え。
都立公園の活用については、都公園審議会が5月、民間による公園施設の設置・運営やまちづくりとの連携を今後の活用イメージとして提示し、民間活力を導入するための仕組みづくりなどを進めるべきとする答申をまとめた。この答申を踏まえ都は、都立公園に民間事業者のアイデアやノウハウを取り入れるため、一定の区域でハード・ソフト両面からモデル事業を実施する公園を選定し、具体的な事業内容や枠組みなどを検討する取り組みをスタートさせている。
一方、日比谷公園(千代田区)は日本初の“洋風近代式公園”として1903年に開園した。面積は約16fで、歴史的建造物に位置付けられている市政会館・日比谷公会堂をはじめ、野外音楽堂、日比谷図書文化館、草地広場、軽飲食店、「緑と水」の市民カレッジ、日比谷グリーンサロン、テニスコートなどを配置している。
都は日比谷公園の歴史や利用特性を踏まえながら、さらに魅力を高めるため、多様化する都民ニーズを反映させ、周辺で進むまちづくりとも連携し、現代にふさわしい公園として再整備していく方針だ。
提供:建通新聞社