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建通新聞社(中部)
2017/10/04

【愛知】金城ふ頭埋立 工事期間は19〜22年 アセス準備書で

 名古屋港管理組合は9月27日、名古屋港金城ふ頭で計画している埋め立て事業について、環境影響評価準備書を名古屋市に提出した。工事予定期間は2019〜22年と設定。方法書段階で2案を併記していた岸壁構造については、ハイブリッドケーソンによる本体工を明記した。
 埋め立てを計画しているのは、金城ふ頭南側に面し、突端に挟まれた面積約16・4fの海面。15年度に国土交通省中部地方整備局が着手した、同ふ頭の再編改良事業の主要部分に当たる。
 実際の整備事業は同局と組合が分担する形になる。局は埋め立て地の前面に水深12b・延長260bの耐震強化岸壁を建設する。
 組合は、岸壁と接続して海面を締め切る護岸を整備し、埋め立てを行う。護岸の総延長は約200bとなっている。埋め立てた用地は、完成自動車の輸出拠点として整備する。13・1fがモータープール、2・4fが荷さばき地、0・8fがエプロン、0・1fが道路となる。
 準備書では工事予定期間を19〜22年と設定。22年度の供用開始を目指すとした。護岸工と岸壁工、埋め立て工のいずれも1年次から着手し、護岸工を2年次、岸壁工と埋め立て工を3年次に終えるスケジュールを示した。
 耐震強化岸壁は基礎工を基礎捨石、本体工をハイブリッドケーソンで整備する。上部工は場所打ちコンクリートとなっている。
 護岸は、岸壁の両端に接続し、突端を締め切る形で建設する。北側の1工区は延長74bで、南側の2工区は延長127b。どちらも本体工は鋼管矢板と控え鋼管杭で構成し、上部工は場所打ちコンクリート。天端高はいずれもN.P.(名古屋港基準面)4・8bとなっている。
 準備書では、環境保全のための措置として、海上輸送中心の資材運搬により工事関係車両の台数を減らすことを盛り込んだ。また、浚渫土砂に改良材を混合した、悪臭の少ない改良土を埋め立て用材に使うとした。さらに、水質対策として、護岸工・岸壁工に先立って施工区域の境界に汚濁防止膜を設置し、濁りの拡散を予防する。

提供:建通新聞社