名古屋市住宅都市局は、久屋大通のうち錦通以南の「南エリア」について、将来的な開発を見据えた基盤整備計画を策定する。このため、「久屋大通(南エリア)基盤整備計画検討業務」の委託に向けたプロポーザルを3日、公告した。市は久屋大通を軸とした栄地区のまちづくりを進めており、先行する北・テレビ塔エリアの整備が完了する2020年以降、速やかに南エリアの開発に着手したい考えだ。今回の検討作業では企画提案のテーマに、南エリアでの自動車・歩行者の共存と、高低差がある公園での連続性の向上を設定した。
プロポの参加資格は、申請区分「測量・設計」のうち申請業種「建設コンサルタント」であることなど。企画提案書の提出期限は23日となっている。契約上限金額は500万円。
久屋大通のうち、錦通と若宮大通に挟まれた範囲が南エリアとなる。市は久屋大通を軸とした栄地区のまちづくりを進めており、錦通以北の北・テレビ塔エリアで再生整備が先行。民間事業者による収益施設と公園の一体的な整備を行うPark−PFI手法を導入し、9月市会閉会後に事業者公募に着手する見通しとなっている。南エリアでは、先行2エリアの整備が完了する20年以降、速やかに開発に着手したいとしている。
南エリアには大規模な地下駐車場があり、自動車交通が集中。駐車場の入構待ちに伴う渋滞が発生するなど、課題となっていた。一方で、公園内では大規模な集客イベントが多数開催している。プロポでは自動車・歩行者の共存に向けた課題と対策への提案を求める。
また、南エリアは東西(公園と沿道)と南北(公園の各広場間)に高低差がある立地構成。連続性を向上させる対策案についても提案テーマに設定した。
今回の委託ではこの他、公園内に建物などを設置する場合の事例収集やケーススタディーなども実施。地上と地下の連続性改善なども検討事項となる。エリア周辺の開発動向も踏まえながら、エリアが抱える課題と対策をまとめ、公園の将来像を考える。
市民の意向を把握するため、有識者や地元関係者で構成する会議を開催する他、アンケートの実施も予定している。
提供:建通新聞社