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建通新聞社
2017/10/03

【大阪】咲洲庁舎の長周期地震動対策 実施設計進む

大阪府は、咲洲庁舎の長周期地震動対策として、制震ダンパーを追加設置する計画で、早ければ2018年度に工事を発注する。現在、実施設計を日建設計大阪オフィス(大阪市中央区)に委託して進めており、17年度中に完了する予定だ。
 追加工事の計画では、鋼材系ダンパー124台、オイルダンパー144台を新たに設置する他、低層部外周架構へのフレーム追加などを実施する予定。ダンパーの台数は設計段階で増減する可能性もある。概算工事費は18億円を見込む。
 咲洲庁舎は、55階建て(高さ256b)の超高層建築物。11年の東日本大震災の際には、約360カ所の損傷が発生した。府はこの対策で、建物の剛性・耐力を付加する鋼材系ダンパーを152台、揺れ幅と揺れの継続を低減するオイルダンパーを140台設置。施工は大林組が担当した。
 その後府では、15年12月に内閣府がまとめた「南海トラフ沿いの巨大地震による長周期地震動に関する報告」を受け、専門家ミーティングを設置。制震ダンパーの追加、免震構造、減築、制震用ダンパー(TMD)の設置など、さらなる対策を検討していた。その結果、低コストで比較的工事が容易な制震ダンパーの追加で対応することにした。