国関係や香川、愛媛県の港湾管理者の他、両県の経済、観光、港運や旅客船団体などで構成する「四国における瀬戸内海クルーズ振興検討会」(事務局・四国地整港湾空港部)は四国の瀬戸内海クルーズ振興に向けた提言をまとめた。
瀬戸内海の多島美や瀬戸内諸島の魅力を最大限に生かし、クルーズ船の寄港拡大と地域振興のさらなる充実を実現するため、高松港、坂出港や松山港での地元受け入れ体制の充実や、クルーズ船に対応した港湾施設の改良など、港別の事情による課題を挙げ、2018年度までに取り組む短期計画と、19年度以降の中長期計画に分けた対応策を盛る。
提言書によると、高松港と坂出港へのクルーズ船寄港促進では備讃瀬戸航路の巨大船の夜間航行規制などの制約を前提に、特に規制のない、小型船(ラグジュアリークラス船・全長200b未満)の積極的な誘致活動や、夜間停泊と昼間航行のクルーズプランの可能性を検討。併せて備讃瀬戸東航路と代替航路の2ルートの存在を積極的にPRすることも提言した。
坂出港では大型クルーズ船の寄港に向け、坂出市が係船柱の耐力の検証など港湾施設の改良を検討。港湾貨物と競合する際に関係者による円滑な調整を図るよう求めた。このうちクルーズ船旅行客に対する観光情報サービス提供では、高松港朝日地区F地区岸壁と坂出港林田地区A号岸壁(マイナス12b)にモバイル型Wi−Fi機器などの準備を検討する。
提供:建通新聞社